線形計画法(生産計画)
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ある企業では製品A,B,Cを原料Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ用いて生産している. 製品A,B,C の1単位当たり利益をそれぞれ80,110,95とする. | ある企業では製品A,B,Cを原料Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ用いて生産している. 製品A,B,C の1単位当たり利益をそれぞれ80,110,95とする. | ||
また, 製品A,B,Cを1単位生産するのに必要な原料Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳのそれぞれ量と使用可能な上限が次の表で与えられる. | また, 製品A,B,Cを1単位生産するのに必要な原料Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳのそれぞれ量と使用可能な上限が次の表で与えられる. | ||
- | これらの条件のもとに,利益を最大にするには製品A,B,Cをそれぞれ,どれだけ生産すれば良いか. | + | これらの条件のもとに,利益を最大にするには製品A,B,Cをそれぞれ,どれだけ生産すれば良いか?. |
+ | この問題は以下のように数学的に定式化される | ||
製品A,B,Cをそれぞれ<math>x_1,x_2,x_3</math> 単位生産するとき<math>x_1,x_2,x_3</math>は以下の不等式を満たす. | 製品A,B,Cをそれぞれ<math>x_1,x_2,x_3</math> 単位生産するとき<math>x_1,x_2,x_3</math>は以下の不等式を満たす. | ||
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1x_1+3x_2+9x_3 \leq 60 \\ | 1x_1+3x_2+9x_3 \leq 60 \\ | ||
6x_1+0x_2+14x_3 \leq 110 \\ | 6x_1+0x_2+14x_3 \leq 110 \\ | ||
- | 4x_1+10x_2+1x_3 \leq | + | 4x_1+10x_2+1x_3 \leq 75 \qquad (1) |
</math> | </math> | ||
さらに各製品生産量は負ではないから | さらに各製品生産量は負ではないから | ||
<math> | <math> | ||
- | 0 \leq x_1,0 \leq x_2,0 \leq x_3 | + | 0 \leq x_1,0 \leq x_2,0 \leq x_3 \qquad (2) |
</math> | </math> | ||
この制約条件のもとに | この制約条件のもとに | ||
<math> | <math> | ||
- | L\left(x_1,x_2, x_3 \right)=80x_1+110x_2+ | + | L\left(x_1,x_2, x_3 \right)=80x_1+110x_2+95x_3 \qquad (3) |
</math> | </math> | ||
+ | を最大にする<math>x_1,x_2, x_3</math>を求めよ. | ||
- | + | ||
+ | <math>(1)</math>式のように変数に関する制約条件式が1次式で与えられ, | ||
+ | <math>(3)</math>式のように評価関数も1次式で与えられる問題は線形計画と呼ばれる. |
2020年11月21日 (土) 14:56時点における版
(生産計画)
ある企業では製品A,B,Cを原料Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ用いて生産している. 製品A,B,C の1単位当たり利益をそれぞれ80,110,95とする. また, 製品A,B,Cを1単位生産するのに必要な原料Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳのそれぞれ量と使用可能な上限が次の表で与えられる. これらの条件のもとに,利益を最大にするには製品A,B,Cをそれぞれ,どれだけ生産すれば良いか?.
この問題は以下のように数学的に定式化される 製品A,B,Cをそれぞれx1,x2,x3 単位生産するときx1,x2,x3は以下の不等式を満たす.
4x1+0x2+7x3≤901x1+3x2+9x3≤606x1+0x2+14x3≤1104x1+10x2+1x3≤75 (1)
さらに各製品生産量は負ではないから 0≤x1,0≤x2,0≤x3(2)
この制約条件のもとに L(x1,x2,x3)=80x1+110x2+95x3(3) を最大にするx1,x2,x3を求めよ.
(1)式のように変数に関する制約条件式が1次式で与えられ,
(3)式のように評価関数も1次式で与えられる問題は線形計画と呼ばれる.