物理/静磁気と静磁場
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● 磁力線:N極の磁荷を正の電荷に対応させて考えると、<br/> | ● 磁力線:N極の磁荷を正の電荷に対応させて考えると、<br/> | ||
電場に対応して電気力線を考えたように、磁場にたいして磁力線を考えることができる。 | 電場に対応して電気力線を考えたように、磁場にたいして磁力線を考えることができる。 | ||
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2017年3月21日 (火) 16:16時点における版
目次 |
「 5.3 静磁気と静磁場 」
古代ギリシアでは、鉄を引き寄せる石として磁石はすでに知られていた。
磁石は互いに引き合ったり反発したりし、電流とも相互作用する。
このような現象の根源となるものを磁気という。
磁石について
磁石はN極とS極という2種の磁極を対で持つ磁気双極子である。
磁極には磁荷があるため、磁気作用を持つ。
磁石を、N極とS極を分けるように、2つに切断しても、どちらにも対となる磁極が現れる。
現在まで、N極だけの物質やS極だけの物質も見つからず、また作ることもできないため、
磁荷は電荷と異なり単を単磁極は存在しないと考えられている。
電磁気学は、この仮説のもとに、理論が作られている。
詳しくは
磁荷の根源 RT
磁荷のクーロン則
磁荷のあいだにも、電荷間に働くクーロン力と同じ形の力が働くことが実験で分かった。
磁荷のクーロン法則
位置ベクトル $\vec {r_1}$ にある磁荷 $m_1$ に、
位置ベクトル $\vec {r_2}$ にある磁荷 $m_2$ が及ぼす力 $\vec{F_{1,2}}$ は
$\vec{F_{1,2}}=k_m \frac{m_1m_2}{r^2}\frac{\vec {r_1}-\vec {r_2}}{r}$
ここで $r=\|\vec {r_1}-\vec {r_2} \| $
磁荷の単位
真空中に同じ大きさの磁荷A,Bを1m離して置いたときに、
$6.3 \times 10^4[N] $の力を及ぼし合うとき、
磁荷の大きさを1Wb(1ウェーバ)ときめる。
磁場と磁力線
電荷の場合と全く同じように、磁荷の間の力を近接作用としてとらえる。
すると、磁荷によって周りの空間は磁気的に歪み(磁場あるいは磁界という)、
ここに他の磁荷を置くと、その点の磁場によって力を受けると考えられる。
各点における磁場Hは、その点に1WbのN極を置いたときに受ける磁気力で定義する。
従って、磁場の単位は[N/Wb] となる。
● 磁力線:N極の磁荷を正の電荷に対応させて考えると、
電場に対応して電気力線を考えたように、磁場にたいして磁力線を考えることができる。