物理/多変数解析学
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そこで、f の変数 x の第i成分 xi だけを変数とし、<br/> | そこで、f の変数 x の第i成分 xi だけを変数とし、<br/> | ||
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ϕi(xi) | ϕi(xi) | ||
- | $ | + | $\triangleq f(\bf x) \quad ここで\ \Bigl(\ x_j=x_{j,0}\, (j\neq i)\ \Bigr)$<br/> |
を考える。<br/> | を考える。<br/> | ||
この関数は、一変数なので、その微分 <br/> | この関数は、一変数なので、その微分 <br/> |
2017年10月9日 (月) 16:00時点における版
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「9.1 多変数解析学」
多変数の実数値関数の微分
Rn={(x1,x2,,,xn)∣xi∈R,i=1,2,⋯n} の開区間
In=∏ni=1(ai,bi)上で定義された実関数y=f(x1,x2,,,xn)を考える。
一変数関数の議論から類推するために
以後、x:=(x1,x2,,,xn)とおき、y=f(x)と書くこともある。
In上で定義された実数値関数 y=f(x)=f(x1,x2,,,xn)の微分について説明する。
一変数の微分から類推すると
微小なベクトル h=(h1,h2,,,hn) を考え、極限
lim
が存在するとき、関数fは微分可能と定義することが考えられる。
しかし残念ながら、
{\bf h}はn次元ベクトルなので、割り算は不可能でありこの定義は無効である。
偏微分
そこで、f の変数 \bf x の第i成分 x_i だけを変数とし、
他の変数は固定 \Bigl(x_j=x_{j,0}\ (j\neq i)\, \Bigr) して得られる一変数関数
\phi^{i}(x_i)
\triangleq f(\bf x) \quad ここで\ \Bigl(\ x_j=x_{j,0}\, (j\neq i)\ \Bigr)
を考える。
この関数は、一変数なので、その微分
\frac{d\phi^i(x_i)}{dx_i}:=\lim_{{ h} \to 0, h\neq 0}\frac{\phi^i(x_i+h)-\phi^i(x_i)}{{\bf h} }
を考えることができる。
定義(偏微分)
変数 \bf x の第i成分以外は、x_j=x_{j,0}(j\neq i) に固定する。
もし、\phi^i(x_i)=f(\bf x) が x_{i}=x_{i,0} で微分可能ならば、
関数fは、\bf x=(x_{1,0}, x_{2,0},,,x_{n,0}) において、x_i に関して偏微分可能のであると言い,
\frac{\partial f}{\partial x_i} :=\frac{d\phi^i(x_i)}{dx_i}
を、f(\bf x) の \bf x=(x_{1,0},x_{2,0},,,x_{n,0} における、x_i に関する偏微分係数という。
定義(偏導関数)
R^n のある集合 G の内部の全ての点\bf xで
f(\bf x) が x_i に関して偏微分可能であるならば、
G の内部の全ての点\bf xに、そこでの x_i に関する偏微分係数を対応させると、新しい関数が得られる。
これを、f(\bf x) の x_i に関する偏導関数といい、記号
f_{x_[i]}(\bf x),\quad D_{x_i}f(\bf x),\quad \frac{\partial f}{\partial x_i} (\bf x),\quad \partial f/\partial x_i
などで表示する。
定理(合成関数の微分)
R^2 から R への関数f(x,y) と
R から R への関数g(x,y) の合成関数
h(x,y)=g(f(x,y)
を考える。
もし、f(x,y) が (x_0,y_0) で、xに関して偏微分可能で,
\quad g(x,y) が、z_0=f(x_0,y_0) において微分可能ならば、
h(x,y)=g(f(x,y) は (x_0,y_0) で、xに関して偏微分可能であり,
方向微分
微分(全微分)
定義1;微分可能(全微分可能ともいう)、導値(微分係数)、導関数
定理1;
微分可能ならば、偏微分可能
定理2
C^{1}級の関数は微分可能