リスク管理/リスクマネジメントとは

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== 過去の事件 ==
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 公害、食品偽装および金融の巨額損失など利益追求一辺倒では、最悪企業倒産となりかねない、また、企業の社会的責任も問われることとなる。
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== ガバナンスの改善にリスク管理が必要 ==
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 企業は、利益一辺倒ではなく、組織行動の説明責任を果たしながら、内向きではなく、前向きに利益を追求していくために、リスク管理が必要となる。
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つまり、事件が発生したときに、泥縄式に対応をとるのではなく、常に事前に各種課題に取り組んで、そのことを公開し、企業イメージを損なわないような活動を継続していくことが望まれる。このようなコーポレート・ガバナンスを改善し、説明責任を果たせる組織運営を行うための基礎体力つくりにリスク管理が必要となる。
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このリスク管理を実施するためには、経営者自身(トップマネジメント)が率先して、積極的にリスク管理に取り組んでいくことが望まれる。(トップの意識が低いと、部下はそれでいいんだとなりかねない。)
= 概要 =
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 .「広辞苑」に書かれている内容
 .「広辞苑」に書かれている内容
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     ”リスク”:危険
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     リスク危険
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     ”リスクマネージメント”」企業活動に伴うさまざまな危険を最小限に抑える管理運営方法
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     リスクマネージメント:企業活動に伴うさまざまな危険を最小限に抑える管理運営方法
 .オックスフォードのウェブページ(http://www.oxforddictionaries.com/definition/learner/risk)
 .オックスフォードのウェブページ(http://www.oxforddictionaries.com/definition/learner/risk)
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 ・ISO/IEC GUIDE73(2002)
 ・ISO/IEC GUIDE73(2002)
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    リスクを、”事象の発生確率と事象の結果の組み合わせ。”と定義し、その備考1.には、リスクは、一般に少なくとも好ましくない結果を得る可能性がある場合にだけ使われる、と範囲が限定されていた。
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  リスクを、
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  ”事象の発生確率と事象の結果の組み合わせ。”
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  と定義し、その備考1.には、リスクは、一般に少なくとも好ましくない結果を得る可能性がある場合にだけ使われる、と範囲が限定されていた。
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 ・ISO/IEC GUIDE73(2009)
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 ・ISO31000(2009)
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     リスクを、”目的に対する不確かさの影響。”と定義が変わり、その中期.には、影響とは、期待されていることから、好ましい方向及び/又は好ましくない方向に乖離することをいう、範囲が広がるようになった。
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     リスクを、”目的に対する不確かさの影響。”と定義が変わり、その注記1には、影響とは、期待されていることから、好ましい方向及び/又は好ましくない方向に乖離することをいう。と書かれている。
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 以上のように、リスクとは、一般的には悪い状況のみを考えると思われているが、現在のISOの定義は、悪い状況に限定されていない点に注意すること。通常は、リスクというと好ましくないことを示す場合が多いが、例えば、投資の場合のハイリスク、ハイリターン、という表現は、ハイリスクで、大損するかもしれないが、その逆に、大きな利益が得られるかもしれない、ということを考えると、好ましい方向ということも、理解しやすくなると思う。
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 リスク以外に、ハザード(hazard)とペリル(peril)いう言葉について確認しておく。
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 ハザードとは、リスクの発生するような環境・要員のことをいう。ペリルは、そのハザードにおいてリスクにより生じた事故をペリルという。
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 例えば、「階段で足を踏み外し、腕を骨折した。」という場合、階段がハザード、足を踏み外すことが起こるかもしれないということがリスク、そしてリスクが起こり、腕を骨折したことがペリルということになる。
== リスク管理と危機管理について ==
== リスク管理と危機管理について ==
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 ◯◯◯について説明する.
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 リスク管理は、リスクを予防し、ペリルの発生を防ぐことが目的となる。しかし、いくら予防しても予防しきれず、ペリルが生じた場合、それを最小限に抑えることを目的とすることを、危機管理という.
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== subsectionタイトル ==
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危機管理はリスク管理に含めないという考え方もあるが、ここでは、リスク管理(前述の)に危機管理を加えて、「広義のリスク管理」と呼ぶこととする。
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== リスクの定義の運用について ==
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 リスクの定義の変遷は上述の通りであるが、各組織での運用においては、その定義を、自分の組織のありかたに合わせて、変更することが望ましいと考える。例えば食品衛生の場合は、好ましい方向への乖離は無視して、好ましくない方向への乖離をリスクと定義するような運用が考えられる。
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= 参考文献 =
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*文献1
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*[1]対訳ISO31000:2009(JIS Q 31000:2010) リスクマネジメントの国際規格,日本規格協会(編),2010
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*文献2
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*[2]ISO31000:2009 リスクマネジメント 解説と適用ガイド,リスクマネジメント規格活用検討会(編),2010
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*文献3
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*[3]リスクマネジメントのプロセスと実務,有限責任監査法人トーマツ(著),2014
= 関連項目 =
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*[[wikipedia:Risk_management|Risk_management (Wikipedia)]]
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*[[wikipedia_ja:商業|商業 (Wikipedia)]]
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*[[wikipedia_ja:リスクマネジメント|リスクマネジメント (Wikipedia)]]
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*[[wikipedia_ja:商品|商品 (Wikipedia)]]
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*[[wikipedia_ja:サービス|サービス (Wikipedia)]]
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*[[wikipedia_ja:市場|市場 (Wikipedia)]]
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*[[wikipedia_ja:取引|取引 (Wikipedia)]]
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= 演習課題 =
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2016年9月25日 (日) 16:39 時点における最新版

リスク管理 > リスクマネジメントとは


目次

リスク管理の必要性

過去の事件

 公害、食品偽装および金融の巨額損失など利益追求一辺倒では、最悪企業倒産となりかねない、また、企業の社会的責任も問われることとなる。

ガバナンスの改善にリスク管理が必要

 企業は、利益一辺倒ではなく、組織行動の説明責任を果たしながら、内向きではなく、前向きに利益を追求していくために、リスク管理が必要となる。 つまり、事件が発生したときに、泥縄式に対応をとるのではなく、常に事前に各種課題に取り組んで、そのことを公開し、企業イメージを損なわないような活動を継続していくことが望まれる。このようなコーポレート・ガバナンスを改善し、説明責任を果たせる組織運営を行うための基礎体力つくりにリスク管理が必要となる。 このリスク管理を実施するためには、経営者自身(トップマネジメント)が率先して、積極的にリスク管理に取り組んでいくことが望まれる。(トップの意識が低いと、部下はそれでいいんだとなりかねない。)

概要

 リスクの定義の変遷およびリスク管理の範囲についての概要を述べる.  

リスクの定義の変遷

 .「広辞苑」に書かれている内容

   リスク危険
   リスクマネージメント:企業活動に伴うさまざまな危険を最小限に抑える管理運営方法

 .オックスフォードのウェブページ(http://www.oxforddictionaries.com/definition/learner/risk)

   "the possibility of something bad happening at some time in the future; a situation that could be dangerous or have a bad result"

 ・ISO/IEC GUIDE73(2002)

  リスクを、
  ”事象の発生確率と事象の結果の組み合わせ。”
  と定義し、その備考1.には、リスクは、一般に少なくとも好ましくない結果を得る可能性がある場合にだけ使われる、と範囲が限定されていた。

 ・ISO31000(2009)

   リスクを、”目的に対する不確かさの影響。”と定義が変わり、その注記1には、影響とは、期待されていることから、好ましい方向及び/又は好ましくない方向に乖離することをいう。と書かれている。

 以上のように、リスクとは、一般的には悪い状況のみを考えると思われているが、現在のISOの定義は、悪い状況に限定されていない点に注意すること。通常は、リスクというと好ましくないことを示す場合が多いが、例えば、投資の場合のハイリスク、ハイリターン、という表現は、ハイリスクで、大損するかもしれないが、その逆に、大きな利益が得られるかもしれない、ということを考えると、好ましい方向ということも、理解しやすくなると思う。

 リスク以外に、ハザード(hazard)とペリル(peril)いう言葉について確認しておく。

 ハザードとは、リスクの発生するような環境・要員のことをいう。ペリルは、そのハザードにおいてリスクにより生じた事故をペリルという。

 例えば、「階段で足を踏み外し、腕を骨折した。」という場合、階段がハザード、足を踏み外すことが起こるかもしれないということがリスク、そしてリスクが起こり、腕を骨折したことがペリルということになる。

リスク管理と危機管理について

 リスク管理は、リスクを予防し、ペリルの発生を防ぐことが目的となる。しかし、いくら予防しても予防しきれず、ペリルが生じた場合、それを最小限に抑えることを目的とすることを、危機管理という. 危機管理はリスク管理に含めないという考え方もあるが、ここでは、リスク管理(前述の)に危機管理を加えて、「広義のリスク管理」と呼ぶこととする。

リスクの定義の運用について

 リスクの定義の変遷は上述の通りであるが、各組織での運用においては、その定義を、自分の組織のありかたに合わせて、変更することが望ましいと考える。例えば食品衛生の場合は、好ましい方向への乖離は無視して、好ましくない方向への乖離をリスクと定義するような運用が考えられる。

参考文献

  • [1]対訳ISO31000:2009(JIS Q 31000:2010) リスクマネジメントの国際規格,日本規格協会(編),2010
  • [2]ISO31000:2009 リスクマネジメント 解説と適用ガイド,リスクマネジメント規格活用検討会(編),2010
  • [3]リスクマネジメントのプロセスと実務,有限責任監査法人トーマツ(著),2014

関連項目

演習課題

個人用ツール