簿記経理/決算整理

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== 決算整理の具体例 ==
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=== (1) 売掛金と貸し倒れ引当金の適正な計上 ===
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 売掛金については,過去の実績をもとに,将来に売掛金が貸し倒れる金額を予測し,売掛金からマイナスすることが必要となる(「売上債権」の項を参照)
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【日々の取引】   【決算整理】
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◯売上金    + △将来,売掛金が貸し倒れる可能性  = 【決算書】
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◯売掛金の回収    を評価し,貸し倒れ引当金を計上
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=== (2) 棚卸資産の実在性と評価額の適正な計上 ===
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 棚卸資産については,実際にあるかどうか(実在性),販売価額が下落していないか(評価の適正性)を検討する.
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なくなったもの,価値が落ちたものがあれば,その事実を反映する必要がある(「棚卸資産」の項を参照)
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【日々の取引】     【決算整理】
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◯仕入れ      + △在庫が存在するか(実在性)販売価額が下落     = 【決算書】
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◯売上時の在庫払出    していないか(評価の適正性)を検討して計上
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=== (3) 給与,家賃,前受金の適正な計上 ===
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 決算日時点でサービスを受けているけれど,まだ払っていない費用については「未払費用」を計上することになる,
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逆に,すでに払ってはいるものの,サービスを受けていないものについては「前払費用」を計上する.
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例えば賃借料については,3月末までに未だ賃借サービスを受けていない部分は「前払賃借料」とする.
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人件費については,期末日時点で未払いとなっている給料を「未払給料」として計上する必要がある.
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顧客にサービスを将来提供することを約束した上で受け取った代金(前受金)については負債として計上する
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【日々の取引】   【決算整理】
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◯給与支払い  + △決算日までサービスを受けたかどうかを評価   = 【決算書】
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◯家賃支払い     し,「未払い費用」「前払い費用」を計上
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◯前受金
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=== (4) 固定資産価値の再評価と適切な計上 ===
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 土地,建物,機械などの固定資産については,使用する期間が長期間にわたるため「資産」とする.
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固定資産資産の評価については,買ったときの価値ではない.
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例えば10年間使える機械なら,10年間で規則的に資産の価値を減らしていく「減価償却」を行う必要がある
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【日々の取引】   【決算整理】
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◯固定資産の購入   △資産の価値を使用期間に
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◯固定資産の売却 +  渡り,規則的に減少して  = 【決算書】
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◯固定資産の廃棄    評価(減価償却)する
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== 参考文献 ==
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2017年11月14日 (火) 01:35 時点における最新版

簿記経理 > 決算整理

目次

概要

 会計を行うには,日々の取引を帳簿に記録する. 期末になると決算書(貸借対照表・損益計算書など)を作成するために,項目ごとに1年間の取引を集計する. 決算書を作るには「決算整理」という決算時に特有の処理が必要となる. 日々の取引を記録するだけではなく,決算日時点で資産や負債を評価し直し,会社の実態を正しく表す決算書を作成することが必要である [w4]

決算書

決算書とは何か

 一般に決算書と呼ばれるが,正式には財務諸表のことである. 一定期間の経営成績や財務状態等を明らかにするために作成される書類であり,貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・キャッシュ・フロー計算書などが財務諸表に該当する. 上場企業は有価証券報告書の提出が義務付けられている. 中小零細企業については,キャッシュ・フロー計算書の作成義務はないが,企業状態を確認・判断できるツールであるため,重要な財務諸表となる. 日本でも有価証券報告書掲載の連結財務諸表において,2010年より任意適用が開始され,2015年前後には強制適用実施が想定されている [w5]

決算書作成の目的

 上場会社を含めた株式会社を想定した場合,所有と経営は分離している. すなわち出資者(株主) vs 経営陣という関係である(株主と経営者が一致のケースもある). この場合,株主は自らの出資した資金を経営陣に委ねているという形になり,その資金がどのように運用されたかを把握する必要がある. その運用状況を報告するツールとなるのが決算書(財務諸表)である. また金融機関が融資審査の際に活用したり,企業をとりまく様々なステークホルダー(利害関係者)が対象企業を判断したりするための報告書といえる [w5]

決算整理の具体例

(1) 売掛金と貸し倒れ引当金の適正な計上

 売掛金については,過去の実績をもとに,将来に売掛金が貸し倒れる金額を予測し,売掛金からマイナスすることが必要となる(「売上債権」の項を参照) [w4]

(例)

【日々の取引】   【決算整理】
◯売上金    + △将来,売掛金が貸し倒れる可能性  = 【決算書】
◯売掛金の回収    を評価し,貸し倒れ引当金を計上

(2) 棚卸資産の実在性と評価額の適正な計上

 棚卸資産については,実際にあるかどうか(実在性),販売価額が下落していないか(評価の適正性)を検討する. なくなったもの,価値が落ちたものがあれば,その事実を反映する必要がある(「棚卸資産」の項を参照) [w4]

(例)

【日々の取引】     【決算整理】
◯仕入れ      + △在庫が存在するか(実在性)販売価額が下落     = 【決算書】
◯売上時の在庫払出    していないか(評価の適正性)を検討して計上

(3) 給与,家賃,前受金の適正な計上

 決算日時点でサービスを受けているけれど,まだ払っていない費用については「未払費用」を計上することになる, 逆に,すでに払ってはいるものの,サービスを受けていないものについては「前払費用」を計上する. 例えば賃借料については,3月末までに未だ賃借サービスを受けていない部分は「前払賃借料」とする. 人件費については,期末日時点で未払いとなっている給料を「未払給料」として計上する必要がある. 顧客にサービスを将来提供することを約束した上で受け取った代金(前受金)については負債として計上する [w4]

(例)

【日々の取引】   【決算整理】
◯給与支払い  + △決算日までサービスを受けたかどうかを評価   = 【決算書】
◯家賃支払い     し,「未払い費用」「前払い費用」を計上
◯前受金

(4) 固定資産価値の再評価と適切な計上

 土地,建物,機械などの固定資産については,使用する期間が長期間にわたるため「資産」とする. 固定資産資産の評価については,買ったときの価値ではない. 例えば10年間使える機械なら,10年間で規則的に資産の価値を減らしていく「減価償却」を行う必要がある [w4]

(例)

【日々の取引】   【決算整理】
◯固定資産の購入   △資産の価値を使用期間に
◯固定資産の売却 +  渡り,規則的に減少して  = 【決算書】
◯固定資産の廃棄    評価(減価償却)する


参考文献

関連項目

演習課題

個人用ツール