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拘束のある問題

提供: Internet Web School

(版間での差分)
121 行: 121 行:
<math>
<math>
-
G({\bf x}) \le {\bf 0}を充たす任意の{\bf x} \in R^nについて \\
+
G({\bf x}) \le {\bf 0}
-
G({\bf x})+ \frac{d G}{d {\bf x}}^T({\bf x}) {\bf k}となる
+
-
{\bf k}=(k_1,k_2,\cdots,k_n)^T \in R^nが
+
-
存在する.\\
+
</math>
</math>
 +
を充たす任意の<math>{\bf x} \in R^n</math>について \\
 +
<math>G({\bf x})+ \frac{d G}{d {\bf x}}^T({\bf x}) {\bf k} \leq 0 </math>
 +
 +
となる
 +
<math> {\bf k}=(k_1,k_2,\cdots,k_n)^T \in R^n</math>が存在する.
ただし,
ただし,
195 行: 197 行:
すなわち
すなわち
 +
<math>
<math>
\frac{d l}{d {\bf x}}(\bar{\bf x})+ \frac{d G}{d {\bf x}}(\bar{\bf x})
\frac{d l}{d {\bf x}}(\bar{\bf x})+ \frac{d G}{d {\bf x}}(\bar{\bf x})

2020年11月25日 (水) 11:35時点における版

等式拘束のある問題

l:(x1,x2,,xn)Rn↦∈R

ˉx=(ˉx1,ˉx2,,ˉxn)m個の制約条件

g1(ˉx1,ˉx2,,ˉxn)=0g2(ˉx1,ˉx2,,ˉxn)=0g3(ˉx1,ˉx2,,ˉxn)=0gm(ˉx1,ˉx2,,ˉxn)=0

のもとでの極少(極大)値をとるものとする.さらにm個のn次元 ベクトル

g1x(ˉx)T=(g1x1(ˉx),g1x2(ˉx),g1xn(ˉx))g2x(ˉx)T=(g2x1(ˉx),g2x2(ˉx),g2xn(ˉx))g3x(ˉx)T=(g3x1(ˉx),g3x2(ˉx),g3xn(ˉx))gmx(ˉx)T=(gmx1(ˉx),gmx2(ˉx),gmxn(ˉx))

が一次独立とする.このとき,一変数関数の場合と同様,以下が成立つ.すなわち, m次元のラグランジュ乗数ベクトル

λ=(λ1,λ2,,λm) が存在し,

l(x)+λ1g1(x)+λ2g2(x)++λmgm(x)

ˉx=(ˉx1,ˉx2,,ˉxn)で停留条件を充す.

すなわち

x1[l(x)+λ1g1(x)+λ2g2(x)++λmgm(x)]=0x2[l(x)+λ1g1(x)+λ2g2(x)++λmgm(x)]=0xn[l(x)+λ1g1(x)+λ2g2(x)++λmgm(x)]=0


が成りたつ.


不等式拘束のある問題

前項では,等式拘束問題を扱った.この項では不等式拘束問題を扱う. 先ず,Rmの部分集合

P={p|p=(p1,p2,,pm)TRm,p10,p20,,pm0}

を定義しておく.この(正錐)Pを使って,p,qRmの 順序(大小)を

pqpqP

で定義する.

RnからRmへの微分可能な写像

G:x=(x1,x2,,xn)RnG(x)=(g1(x)g2(x)g3(x)gm(x))Rm で定義されるものとする.

不等式制約 G(x)=(g1(x)g2(x)g3(x)gm(x))0=(0000) について,この項では以下のクーン・タッカーの条件が成立つものとする.

G(x)0 を充たす任意のxRnについて \\ G(x)+dGdxT(x)k0

となる k=(k1,k2,,kn)TRnが存在する.

ただし,

dGdxT(x)=(g1x1(x)g1x2(x)g1xm(x)g2x1(x)g2x2(x)g2xm(x)gmx1(x)gmx2(x)gmxn(x))

G(x)0 は順序(大小関係)を

P={p|p=(p1,p2,,pm)TRm,p10,p20,,pm0}pqpqP

定義する場合,

g1(x)0,g2(x)0,g3(x)0,,gm(x)0

と同値になる.

微分可能な写像 l:(x1,x2,,xn)Rn↦∈R

が不等式制約G(x)0 のもとで

ˉx=(ˉx1,ˉx2,,ˉxn) で極少(極大)値をとるものとすると,m次元のラグランジュ乗数ベクトル

λ=(λ1,λ2,,λm)0 が存在し,

l(x)+G(x)λ=l(x)+λ1g1(x)+λ2g2(x)++λmgm(x)

は,ˉx=(ˉx1,ˉx2,,ˉxn)で停留条件を充たす.


すなわち

dldx(ˉx)+dGdx(ˉx)λ=(lx1(ˉx)lx2(ˉx)lxn(ˉx))+(g1x1(x)g2x1(x)gmx1(x)g1x2(x)g2x2(x)gmx2(x)g1xn(x)g2xn(x)gmxn(x))(λ1λ2λm)=(000)

が成りたつ.

さらにˉx=(ˉx1,ˉx2,,ˉxn)については,

G(ˉx)λ=λ1g1(ˉx)+λ2g2(ˉx)++λmgm(ˉx)=0

が成立つ.

λ=(λ1,λ2,,λm)0

λ10,λ20,,λm0

と同値になる.

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