事業計画/経営計画
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競争相手が存在するときの計画のたてかたについては、minimax 的考え方が重要になる。 | 競争相手が存在するときの計画のたてかたについては、minimax 的考え方が重要になる。 | ||
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+ | 即ち競争相手がこちらにとって最悪の手をとると仮定しながら、それでもその前提の下に最善の方法を探ってゆく計画法である。 戦争の作戦参謀において、敵がこちらにとっていつも都合の良い手をとってくる、と考えるのはマックスマックス計画ともいうもので、作戦参謀として任につかすことが出来ない愚かな人間のすることである(ミニマックスの考えに従えば、殆どの場合戦争などしないほうがいいだろうけれど)。 |
2015年7月30日 (木) 01:26時点における版
事業計画 > 経営計画
1. 経営計画とは何か?
まず1章で紹介した、自分の畑の横で自作の作物を直売する場合を考えてみよう。
販売のための小屋を建てなくてはならない。どんな小屋をどこに建てるか?
お客の駐車スペースはどのように用意するか?
野菜をある期間収穫しつづけ、小屋に並べ続けなくてはならない。
それらの野菜を洗うか洗わないか決める。 誰が何時頃収穫し、誰が洗い誰が並べるか。
畑も耕さなくてはならない。それらの仕事のスケジュールは?
畑の肥料も購入しなければいけない。
定価を書いたり、購入者への案内も記載しなくてはならない。手前に看板を立てるか?
小屋の中の掃除も時折必要である。
売り上げ高や売り上げ量をどのように、誰が記録するか?
1.2 経営計画は必要か?
計画というものは、それを作るのに未来を予測しなければ作れない。
色々なことが理由になって未来の予測がたたないこともある。
例えば、
・本人の予測能力が弱い場合・・・・・一日20台位しか車が通らないのに100人は客が来ると予測するとか
・本人が簡単な計算も出来ない場合・・・100個の野菜を並べようとして狭い棚しか用意しなかったとか
・世の中の状況が変わった場合・・・一日100台の車が通っていたのに迂回路ができて、一日10台も通らなくなったとか
・真似をする同業者が現れた場合・・・隣の畑の持ち主が同じ直売を始めたとか
・自己の生産システムに大きな変化が起きた場合・・・自分の畑の主要作物に病気が発生し、販売に必要な量を確保できなくなったとか
・自己の不正がバレてしまった場合・・・自己の畑で取れる野菜が端境期になったとき、外国産の同種作物を並べたところ、購入者にバレてしまい、報道されてしまったとか
・その他いろいろ
従って計画を正確にたてることは、心配ばかりが先にたち、事業を始めようとする意欲を挫けさせてしまうことも多い。
まず始めて見て、駄目ならその都度改良してゆく、という方がよい場合が多い。
しかし経営計画が不要か、というとそうも言い切れない。今まで野菜作りなどやったことが無い人が、このような直売を始めようとしたら無謀である。野菜作りの経験があればこそそのような直売方式を思いつくのである。いろいろな経験があるからこそ、改めて書面で計画をたてなくても直感で計画をたてられるのである。
1.3 経営計画作りが必須の場合
自分の畑のものを小規模で直売する場合はあまりきちんとした計画は必要ないかもしれない。
しかし、経営計画が必須の場合もある。例えば人の畑までも借り受け、小作人までも何人か雇わなくてはいけないような場合は、きちんとした計画のもとにやらないと、人に迷惑をかけ、そして自己も財産を失ったり、大きな借金をつくることになりかねない。
(これは経営計画だけでなく大きな事業をする場合、いつでも適切な計画のもとに行われなければならない。国家が他国と戦争をしようとするような場合は特にそうである。)
1.4 経営計画にはminimax 的考えが必要
経営計画には、経営の筋書きも必要であるが、筋書きだけ書いたものは本当の経営計画とは程遠いものである。自社以外の環境の変化や状況をどのように予測するか? 自社の為に計画をつくると。得てして自社に都合の良い状況を仮定しがちである。
戦争において敵がそのように自国に都合の良い状況にありつづける、と仮定して計画をたてる参謀は、まずもって最低の人間であるし、そのような者が作った作戦計画は考慮外にしなければいけない。
経営計画も競争相手がいることを考えると、同様なことがいえると考えた方がよい。
競争相手が存在するときの計画のたてかたについては、minimax 的考え方が重要になる。
ミニマックス法 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/ミニマックス法
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E6%B3%95
即ち競争相手がこちらにとって最悪の手をとると仮定しながら、それでもその前提の下に最善の方法を探ってゆく計画法である。 戦争の作戦参謀において、敵がこちらにとっていつも都合の良い手をとってくる、と考えるのはマックスマックス計画ともいうもので、作戦参謀として任につかすことが出来ない愚かな人間のすることである(ミニマックスの考えに従えば、殆どの場合戦争などしないほうがいいだろうけれど)。