物理/エネルギーの変換と保存

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==テスト用==
 
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'''慣性モーメントの近似値の不足近似値と過剰近似値による評価'''<br/>
 
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$V$を分割して得られた小区間$V_i=[x_{i-1},x_i]$を考える。<br/>
 
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関数$y=f(x)=\rho x^2$をこの小区間上に限定した時、<br/>
 
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関数は、この区間上の点で最大値と最小値をとる。<br/>
 
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最小値を与える点を$\xi_{i}^m$,最大値を与える点を$\xi_{i}^M$、
 
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関数の最大値と最小値を、それぞれ、$m(f;V_i),M(f;V_i)$と書く。<br/>
 
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すると、$V_i$の任意の点$\xi$ に対して、<br/>
 
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$m(f;V_i)=f(\xi_{i}^m) \leq f(\xi) \leq M(f;V_i)=f(\xi_{i}^M)$  <br/>
 
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故に、<br/>
 
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'''補題1'''<br/>
 
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どのような代表点$\{\xi_i\}_{i}, (\xi_i \in V_i,i=1,2,,,n)$に対しても<br/>
 
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$I_{m}(\Delta):=I^{\Delta}(\xi_{1}^m,,,\xi_{n}^m)=\sum_i m(f;V_i)v(V_i)
 
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\leq
 
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I^{\Delta}(\xi_1,,,\xi_n)=\sum_i f(\xi_i)v(V_i)
 
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\leq
 
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\sum_i M(f;V_i)v(V_i)
 
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=I_{M}(\Delta):=I^{\Delta}(\xi_{1}^M,,,\xi_{n}^M)       \qquad  (1)$ <br/>
 
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そこで、$I_{m}(\Delta)$を'''不足近似値'''、$I_{M}(\Delta)$を'''過剰近似値'''と呼ぶ。<br/>
 
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これらも、関数$y=f(x)$に依存するので、明示したいときは、
 
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$I_{m}(\Delta,f)$,$\quad I_{M}(\Delta,f)$と書く。<br/><br/>
 
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'''分割の細分と慣性モーメントの評価式'''<br/>
 
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'''定義;分割の細分'''<br/>
 
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分割$\Delta$の分点$\{x_0,x_1,,,,x_n\}$に新たな分点を追加して、<br/>
 
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新たな分点$\{x'_0,x'_1,,,,x'_{n'}\}$を作り、<br/>
 
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これにより分割${\Delta}'=\{V'_i=[x'_{i-1},x'_i]\mid i=1,2,,,,n'\}$を作る。<br/>
 
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このとき分割${\Delta}'$は、分割$\Delta$の細分といい、<br/>
 
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記号では、$\Delta \leq {\Delta}'$と記す。<br/><br/>
 
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'''補題2'''<br/>
 
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$\Delta \leq {\Delta}'$という分割に対し、<br/>
 
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$I_{m}(\Delta)
 
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\leq I_{m}(\Delta')
 
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\leq I_{M}(\Delta')
 
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\leq I_{M}(\Delta)      \qquad  (2)$
 
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<br/>
 
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が成り立つ。    <br/>
 
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(証明)$\Delta$の小区間$V_i=[x_{i-1},x_i]$が分割${\Delta}'$では、<br/>
 
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$\{V'_j=[x_{i-1},x'_j],V'_{j+1}=[x'_j,x_i]$の2つに分割されたとする。<br/><br/>
 
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すると、区間上の関数の最大値と最小値の定義から、
 
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$m(f;V_i)  \leq  m(f;V'_j)\qquad$  $m(f;V_i)  \leq  m(f;V'_{j+1})$<br/>
 
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$M(f;V_i)  \geq  M(f;V'_j)\qquad$  $M(f;V_i)  \geq  M(f;V'_{j+1})$<br/>
 
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これらから、命題は成立することが分かる。<br/><br/>
 
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'''不足近似値の上限と過剰近似値の下限'''
 
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補題2から、分割の細分を繰り返していくと、その分割に対応する、<br/>
 
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不足近似値は、広義増加(増加するか、同じ値にとどまる)し、<br/>
 
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過剰近似値は、広義減少する。<br/>
 
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これらの極限が一致すれば、補題1から、<br/>
 
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分割に対応する慣性モーメント近似値が、代表点に無関係に定まることになる。<br/>
 
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そこで色々な分割に対応する不足近似値のなかの最大値と過剰近似値の最小値を求めることが、重要になる。しかし一般の関数に対してはこれらは存在しないことが示せる。<br/>
 
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そこで最大値に近い性質を持つ上限と最小値に近い下限という概念を利用する。
 
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'''定義;上界と下界'''<br/>
 
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${\bf R}$を、全ての実数を要素とする集合とし、$A$をその部分集合とする。<br/>
 
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実数$u$が$A$の上界(upper bound)とは、任意の$a \in A$に対して、$a \leq u$がなりたつこと。<br/>
 
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実数$l$が$A$の下界(lower bound)とは、任意の$a \in A$に対して、$l \leq a$がなりたつこと。<br/>
 
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$U_A$を$A$の上界をすべて集めた集合、$L_A$を$A$の上界をすべて集めた集合とする。<br/>
 
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$U_A$が空集合$\emptyset$でない(すなわち、$A$の上界が少なくとも一つ存在する)とき、<br/>
 
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$A$は'''上に有界'''であるといい、<br/>
 
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$L_A\neq \emptyset$の時、$A$は'''下に有界'''であるという。<br/>
 
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上に有界で、下にも有界ならば、'''有界'''という。<br/>
 
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'''実数の連続の公理'''
 
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以下の性質は、色々な極限の存在の根拠を与えるもので、実数の持つ最も重要な性質の一つである。<br/>
 
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$A \subset {\bf R}$とする。<br/>
 
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もし、$U_A \neq \emptyset$ならば、$U_A$は、最小元を持つ。<br/>
 
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これを$A$の'''上限(supremum)'''あるいは'''最小上界(least upper bound)'''という。<br/>
 
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もし、$L_A \neq \emptyset$ならば、$L_A$は、最大元を持つ。<br/>
 
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これを$A$の'''下限(infimum)'''あるいは'''最大下界(greatest lower bound)'''というという。<br/>
 
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補題3<br/>
 
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$u$が$A(\subset {\bf R})$ の上限となるための必要十分条件は、<br/>
 
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1)$u$は$A$の上界。すなわち任意の$a\in A$にたいして$a \leq u$   <br/>
 
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2)$x<u$である任意の$x$は$A$の上界ではない。すなわち、$x<a$となる$a\in A$が存在。<br/>
 
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同様に、$l$が$A$ の下限となるための必要十分条件は、<br/>
 
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1)$l$は$A$の下界。すなわち任意の$a\in A$にたいして$l\leq a$   <br/>
 
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2)$l<x$である任意の$x$は$A$の下界ではない。すなわち、$a<x$となる$a\in A$が存在。<br/>
 
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$A$ の上限を$\sup A$、下限を$\inf A$と書く。<br/><br/>
 
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例;$A=(0,1)$のとき、$\sup A=1$,$\inf A=0$。<br/>
 
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これらは、ともに$A$の要素でないので、<br/>
 
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上限1は$A$の最大元(最大値)ではなく、下限0は$A$の最小元(最小値)ではない。<br/>
 
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$A=[0,1]$のとき、$\sup A=1$,$\inf A=0$。<br/>
 
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これらは、ともに$A$の要素なので、<br/>
 
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上限は最大限であり、下限は最小限となる。<br/>
 
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補題4<br/>
 
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$f$を区間$V=[a,b]$上の有界実数値関数($\{f(x)\mid x\in V\}$が${\bf R}$の有界集合)とする。<br/>
 
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$V=[a,b]$の分割を全て集めて作った集合を$\mathscr{D}(V)$と書く。<br/>
 
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すると、<br/>
 
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1)集合$\{I_m(f,\Delta) \mid \Delta \in \mathscr{D}(V)\}$は上に有界、<br/>
 
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集合$\{I_M(f,\Delta) \mid \Delta \in \mathscr{D}(V)\}$は下に有界<br/>
 
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2)$\mathscr{s}(f):=\sup\{I_m(f,\Delta) \mid \Delta \in \mathscr{D}(V)\}$と<br/>
 
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$\mathscr{S}(f):=\inf\{I_M(f,\Delta) \mid \Delta \in \mathscr{D}(V)\}$が存在する。<br/>
 
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2016年3月26日 (土) 17:25 時点における最新版

物理エネルギーの変換と保存

目次

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