文章作成/文法と文章

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文法と文章

 文章は種々の目的で使用されるが、それがどれだけ他者を読み手や聞き手として意識するかが重要な場合がある(読み手や聞き手が仲間内であり、その中でしか通じないことをむしろ良しとする場合もあるが)。受け手に他者を意識した場合には公式的な書き方が必要になる。その場合文法的に正しい文章を書かなければならない。

 各国語にはそれぞれ特有の文法がある。ちなみに日本語の文法については次が参考になる。文章の書き方に具体的に役立つかどうかはともかく、文法自体が興味深いものであり、教養としても役立つのでここに挙げておく。

 自分の書いた文章が文法的に正しいかどうか、を知るのは、その言葉に詳しい人に聞くのが一番であるが、その機会がない場合は、「文法チェッカー」というソフトを使えば一部可能である。

 例えばワープロソフト「MSワード」には、「ツール」メニューの下に「文章校正」という機能がある。それを使って例えば

「それはすごい良い。」

という文をチェックすると、

【くだけた表現(すごい)、すごく】

と出る。正しい文を書くのに助けになるソフトとして、英文の場合には「スペルチェッカー」がよく使われている。MSワードなどには組み込まれていて、綴りを間違えるとその単語の下に波線を出して警告してくれる。

 日本語の場合には対応するものが無い。漢字熟語の使用の間違いやカナ漢字変換の間違いはよくやってしまう間違いであるが、それを指摘してくれる良いソフトが現状では無いのは残念である。

 また注意すべきことは文法的には正しくても、おかしな文章というものもある。その典型例は少し複雑な英文を Google などの自動翻訳ソフトにかけてできた日本語である。さきほどの文法チェッカーにかけるとみなパスしてしまう。しかし意味が通じないことが多い。次はソクラテスの英文での説明を翻訳した日本語の一部である。

「プラトンの対話における彼の描写を通して、ソクラテスは倫理の分野への
貢献のために有名になっている、そしてそれはまた、ソクラテスの皮肉と
ソクラテスメソッド、または反対論証の概念に彼の名前を貸すこのプラトン
ソクラテスです。」

 前半はともかく後半は意味不明であろう。これは文法チェッカーには引っかからない。つまり文法的に正しいことは良い文章のために必要な条件ではあるが、それで十分というわけでは無い。


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