物理/静磁気と静磁場

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目次

 「 5.2 静磁気と静磁場 」 

古代ギリシアでは、鉄を引き寄せる石として磁石はすでに知られていた。現代では、磁石や磁気現象は多くの機器で利用されている。

磁石

磁石にはN極とS極という2種の磁荷がある。これらの磁極は単独で存在することはなく、必ず両極が一緒になって磁石を構成する。 詳しくは

これまでのところ、磁荷は電荷とことなり、N極だけの磁荷やS極だけの磁荷は発見されていない。そこで、現在は単磁極は存在しないという仮説のもとで理論が作られている。

磁荷のクーロン則

磁荷のあいだにも、電荷と同じ形式の力が働く。

磁荷の単位

真空中の磁荷A,Bの距離が1mのときに、$6.3 \times 10^4[N] $の力が生じ、かつ、A,Bの大きさが等しい時の磁荷の大きさを1Wb(1ウェーバ)ときめる。

磁界と磁力線

電荷の場合と全く同じように、磁荷の間の力を近接作用としてとらえる。すると、磁荷によって周りの空間は磁気的に歪み(磁界あるいは磁場という)、ここに他の磁荷を置くと、その点の磁界によって力を受けると考えられる。各点における磁界は、その点に1WbのN極を置いたときに受ける磁気力で定義する。従って、磁界の単位は[N/Wb] となる。
● 磁力線:N極の磁荷を正の電荷に対応させると、電界に対応して電気力線を考えたように、磁界にたいして磁力線を考えることができる。

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