リスク管理/リスクマネジメントとは
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目次 |
概要
リスクの定義の変遷およびリスク管理の範囲についての概要を述べる.
リスクの定義の変遷
.「広辞苑」に書かれている内容
リスク危険 リスクマネージメント:企業活動に伴うさまざまな危険を最小限に抑える管理運営方法
.オックスフォードのウェブページ(http://www.oxforddictionaries.com/definition/learner/risk)
"the possibility of something bad happening at some time in the future; a situation that could be dangerous or have a bad result"
・ISO/IEC GUIDE73(2002)
リスクを、 ”事象の発生確率と事象の結果の組み合わせ。” と定義し、その備考1.には、リスクは、一般に少なくとも好ましくない結果を得る可能性がある場合にだけ使われる、と範囲が限定されていた。
・ISO31000(2009)
リスクを、”目的に対する不確かさの影響。”と定義が変わり、その注記1には、影響とは、期待されていることから、好ましい方向及び/又は好ましくない方向に乖離することをいう。と書かれている。
以上のように、リスクとは、一般的には悪い状況のみを考えると思われているが、現在のISOの定義は、悪い状況に限定されていない点に注意すること。通常は、リスクというと好ましくないことを示す場合が多いが、例えば、投資の場合のハイリスク、ハイリターン、という表現は、ハイリスクで、大損するかもしれないが、その逆に、大きな利益が得られるかもしれない、ということを考えると、好ましい方向ということも、理解しやすくなると思う。
リスク以外に、ハザード(hazard)とペリル(peril)いう言葉について確認しておく。
ハザードとは、リスクの発生するような環境・要員のことをいう。ペリルは、そのハザードにおいてリスクにより生じた事故をペリルという。
例えば、「階段で足を踏み外し、腕を骨折した。」という場合、階段がハザード、足を踏み外すことがリスク、そして腕を骨折したことがペリルということになる。
リスク管理と危機管理について
リスク管理は、リスクを予防し、ペリルの発生を防ぐことが目的となる。しかし、いくら予防しても予防しきれず、ペリルが生じた場合、それを最小限に抑えることを目的とすることを、危機管理という.
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参考文献
- [1]対訳ISO31000:2009(JIS Q 31000:2010) リスクマネジメントの国際規格,日本規格協会(編),2010
- [2]ISO31000:2009 リスクマネジメント 解説と適用ガイド,リスクマネジメント規格活用検討会(編),2010
- [3]リスクマネジメントのプロセスと実務,有限責任監査法人トーマツ,2014