芸術/古代文学

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芸術古代文学

古代文学

本章ではこの表題の下に、文学のルーツを世界史の中から探して紹介したい。

世界で最古の文明はシュメールであると言われているが、そこで生まれた ギルガメシュ叙事詩がある。

インダス文明はシュメールに匹敵する古い文明である。そこではインドのドラヴィダ系と思われる言語や文字が使われていた。当然そこには文学と呼べるものもあったはずである。しかし古いインドの文学として知られているものは、インダス文明より後のアーリア人系のインド人による言語サンスクリットで書かれた膨大な神話マハーバーラタ(原本は全18巻、100,000詩節、200,000行を超えるとされる。これは聖書の4倍の長さに相当する。)がある。

世界4大文明のひとつ、エジプトには膨大な神話群 ヘリオポリス神話 がある。神話を文学のうちに含めてよいのか、という問題はあるが、そこに記述されているものが事実であれ、空想であれ、人々の心を打ったり、象徴的な話が教訓を与えたりするという意味で、広い意味の文学に含めても良いであろう。

同じ理由で中国神話を挙げる。

エーゲ文明、あるいはクレタ文明も古い文明である(紀元前3,600年頃)。この文明も文字を持ち、またミノタウルスなどの優れた神話を持っている。

そしてギリシャ神話がある。ギリシア神話として知られる神々と英雄たちの物語は、およそ紀元前15世紀頃から始まった。

これらの文明のものだけでなく、世界中の各民族がもつ神話や伝説、昔話なども優れた文学である、ともいえる。グリム童話のように、もともとあった昔話を後の作家が文章にしたら、文学であると初めて認められることもある。それまでに筋書きは名も無い昔の人々によって完成されていたわけだから、「文学とは何か」という問いはむずかしいものである。

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