物理/解析入門(1)実数の性質、連続関数、導関数と微分

提供: Internet Web School

UNIQ18a4496a669f9e70-MathJax-2-QINU2 による版
(差分) ←前の版 | 最新版 (差分) | 次の版→ (差分)

目次

 8.2 解析入門(1)実数の性質、連続関数、微分と導関数

 序

一変数関数の解析学を紹介する。
解析学は実数の連続性と極限の概念を用いる無限算法(微分、積分)を扱う
数学の基幹分野の一つである。
高校でならう解析学の概略だけを知りたい方は、以下の教科書で学習してください。
(1)関数や方程式の知識

UNIQ1bca300124cae061-MathJax-352-QINU物理学では、指数関数をはじめ色々な関数をよく使う。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-353-QINUこれについては下記の本に要約が説明されている。


指数関数や対数関数の上記の本の解説は不十分なので、
興味ある方は、本テキストの

をご覧ください。

(2)ネイピア数 e の理解に必要な数学
微分や積分で重要な役割を演じる実数にネイピア数eがある。
本テキストでも頻繁に登場する。
この数は、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-354-QINU で定義される。
この極限が存在し、2と3の間の数になることを証明するには、2項定理が必要になる。
これについては

問題1
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-355-QINU は、いくつか?

(3)微分・積分
物理の学習には微分と積分が必須である。
関数の微分は、極限を利用して定義される。
極限がよくわからない場合には、高等学校数学III/極限(ウィキブックス)を概略理解してから、
高等学校数学II 微分・積分の考え(ウィキブックス)に進むと良いだろう。

問題2
問題
問題
問題
問題
問題
問題
問題
問題
問題
問題
問題
問題
問題
問題
問題
問題
(3)大学教養課程程度の解析学の基礎

この節は、解析学の基礎(実数の連続性とリーマン積分)について、さらに知りたい方のために書かれている。
厳密さをかなり重視し、程度は大学専門課程の入り口に相当する。

多変数関数の解析学については次章の「9章 物理数学2」で紹介する。

 実数の連続性と極限

実数の連続性は、様々な極限の存在に根拠を与えるもので、
実数の持つ最も重要な性質といってもよい。

 上界、下界と有界集合

UNIQ1bca300124cae061-MathJax-356-QINUを、全ての実数を要素とする集合とし、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-357-QINUをその部分集合(A \subset R)とする。
実数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-358-QINUがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-359-QINUの上界(upper bound)とは、
任意のUNIQ1bca300124cae061-MathJax-360-QINUに対して、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-361-QINUがなりたつことUNIQ1bca300124cae061-MathJax-362-QINU。
実数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-363-QINUがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-364-QINUの下界(lower bound)とは、
任意のUNIQ1bca300124cae061-MathJax-365-QINUに対して、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-366-QINUがなりたつこと。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-367-QINUをUNIQ1bca300124cae061-MathJax-368-QINUの上界をすべて集めた集合UNIQ1bca300124cae061-MathJax-369-QINU、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-370-QINUをUNIQ1bca300124cae061-MathJax-371-QINUの下界をすべて集めた集合とする。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-372-QINUが空集合UNIQ1bca300124cae061-MathJax-373-QINUでない(すなわち、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-374-QINUの上界が少なくとも一つ存在する)とき、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-375-QINUは上に有界であるといい、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-376-QINUの時、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-377-QINUは下に有界であるという。
上に有界で、下にも有界な集合(UNIQ1bca300124cae061-MathJax-378-QINUは、有界という。

 実数の連続の公理と上限、下限

UNIQ1bca300124cae061-MathJax-379-QINUとする。

実数の連続性の公理
もし、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-380-QINUならば、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-381-QINUは、最小元を持つ。
もし、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-382-QINUならば、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-383-QINUは、最大元を持つ。

上限と下限の定義
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-384-QINUの最小元をUNIQ1bca300124cae061-MathJax-385-QINUの上限(supremum)あるいは最小上界(least upper bound)という。
また、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-386-QINUの最大元をUNIQ1bca300124cae061-MathJax-387-QINUの下限(infimum)あるいは最大下界(greatest lower bound)という。

命題1
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-388-QINUがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-389-QINU の上限となるための必要十分条件は、
ⅰ)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-390-QINUはUNIQ1bca300124cae061-MathJax-391-QINUの上界。すなわち任意のUNIQ1bca300124cae061-MathJax-392-QINUにたいしてUNIQ1bca300124cae061-MathJax-393-QINU   
ⅱ)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-394-QINUである任意のUNIQ1bca300124cae061-MathJax-395-QINUはUNIQ1bca300124cae061-MathJax-396-QINUの上界ではない。すなわち、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-397-QINUとなるUNIQ1bca300124cae061-MathJax-398-QINUが存在
である。
同様に、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-399-QINUがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-400-QINU の下限となるための必要十分条件は、
ⅰ)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-401-QINUはUNIQ1bca300124cae061-MathJax-402-QINUの下界。すなわち任意のUNIQ1bca300124cae061-MathJax-403-QINUにたいしてUNIQ1bca300124cae061-MathJax-404-QINU   
ⅱ)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-405-QINUである任意のUNIQ1bca300124cae061-MathJax-406-QINUはUNIQ1bca300124cae061-MathJax-407-QINUの下界ではない。すなわち、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-408-QINUとなるUNIQ1bca300124cae061-MathJax-409-QINUが存在
である。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-410-QINU の上限をUNIQ1bca300124cae061-MathJax-411-QINU、下限をUNIQ1bca300124cae061-MathJax-412-QINUと書く。
さらに、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-413-QINUが最大値を持つ場合には、Aの上限はAの最大値と一致し、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-414-QINUが最小値を持つ場合には、Aの下限はAの最小値と一致する。

証明は、上限、下限の定義から、明らかなので省略する。
例;UNIQ1bca300124cae061-MathJax-415-QINUのとき、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-416-QINU,UNIQ1bca300124cae061-MathJax-417-QINU。
これらは、ともにUNIQ1bca300124cae061-MathJax-418-QINUの要素でないので、
上限1はUNIQ1bca300124cae061-MathJax-419-QINUの最大元(最大値)ではなく、下限0はUNIQ1bca300124cae061-MathJax-420-QINUの最小元(最小値)ではない。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-421-QINUのとき、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-422-QINU,UNIQ1bca300124cae061-MathJax-423-QINU。
これらは、ともにUNIQ1bca300124cae061-MathJax-424-QINUの要素なので、
上限は最大限であり、下限は最小限となる。

命題2
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-425-QINUで、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-426-QINUは有界集合とする。
このとき、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-427-QINU
証明は容易である。

 実数列の極限 

実数列UNIQ1bca300124cae061-MathJax-428-QINUとは、
xが、自然数全体のなす集合Nから実数全体の作る集合Rへの写像であることと定義する。
論理記号で書けば、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-429-QINU

定理1;
1) 単調増加で上に有界な数列UNIQ1bca300124cae061-MathJax-430-QINU(注参照)は収束する(極限値を持つ)。
2)単調減少で下に有界な数列は収束する。
(注)数理論理学における論理の数学的モデルの一つであり、命題論理を拡張した一階述語論理で表現すると、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-431-QINU

証明
1)だけ示す。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-432-QINUとおくと、仮定からAは上に有界な集合なので、
実数の連続性から上限(最小上界)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-433-QINU を持つ。
この UNIQ1bca300124cae061-MathJax-434-QINU が数列xの極限であることを示そう。
任意の小さい正数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-435-QINU をとると、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-436-QINU は集合Aの上界ではなくなるので 
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-437-QINU
数列は単調増加なので、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-438-QINU
他方、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-439-QINU は数列xの上界なので、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-440-QINU
式(1)と(2)から、
どんなに小さな正数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-441-QINU をとってもある自然数mが定まり、
それより大きな自然数n に対して、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-442-QINU が示せた。
収束の定義から、数列xがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-443-QINUに収束することが示せた。
2)の証明も同様である。

数列UNIQ1bca300124cae061-MathJax-444-QINU の項の中から番号の小さい順に次々と無限個を取り出すことにより、
新しい数列が得られる。
このようにして作られる新しい数列を、元の数列の部分列という。
定義1 部分列
自然数の集合NからNの中への狭義の単調増加関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-445-QINU を用いて(注参照)
数列 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-446-QINU からつくる数列 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-447-QINU を、数列 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-448-QINU の部分列という。
(注)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-449-QINU が狭義単調増加とは、任意の自然数kと、それより大きい全ての自然数lに対してUNIQ1bca300124cae061-MathJax-450-QINU

定理2
有界な数列 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-451-QINU は、収束する部分列をもつ。
証明
数列が有界なので、2つの実数l,uが存在して、全ての自然数nに対し、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-452-QINU 
閉区間UNIQ1bca300124cae061-MathJax-453-QINU の中に、数列の無限個の項が含まれているので、
この区間を2等分した区間のいずれかには、数列の無限個の項が含まれる。
その区間を UNIQ1bca300124cae061-MathJax-454-QINU と書く。(注参照)
すると この区間は UNIQ1bca300124cae061-MathJax-455-QINU,長さは UNIQ1bca300124cae061-MathJax-456-QINU 
この区間 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-457-QINU を2等分しても、いずれかの部分区間は、数列の無限の項を含む。
そこでその部分区間を UNIQ1bca300124cae061-MathJax-458-QINU とする。 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-459-QINU、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-460-QINU
これを続けると閉区間の縮小列 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-461-QINU を得る(n=1,2,3,4,,,,)。 すると、
数列 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-462-QINU は単調増加で有界な数列、
数列 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-463-QINU は単調減少で有界な数列、
定理1から、どちらの数列も収束する。
しかも、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-464-QINU なので
それぞれの極限を UNIQ1bca300124cae061-MathJax-465-QINU ,UNIQ1bca300124cae061-MathJax-466-QINU とかくと、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-467-QINU
この点を UNIQ1bca300124cae061-MathJax-468-QINU とかく。
・最後に、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-469-QINU に収束する、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-470-QINU の部分列を選び出そう。
部分区間UNIQ1bca300124cae061-MathJax-471-QINU の中には数列UNIQ1bca300124cae061-MathJax-472-QINUの無限の項があるので、その中で最小の項順UNIQ1bca300124cae061-MathJax-473-QINUを選び、部分列の初項UNIQ1bca300124cae061-MathJax-474-QINU に選ぶ。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-475-QINU にはUNIQ1bca300124cae061-MathJax-476-QINUのなかの数列UNIQ1bca300124cae061-MathJax-477-QINUの項が無限に含まれるので、
その中で、項順mが UNIQ1bca300124cae061-MathJax-478-QINU を満たすものも無限にある。
その中で最小の項順のものを選び、第2項 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-479-QINU とする。
すると、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-480-QINU
これを繰り返すと任意の自然数iに対して
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-481-QINU であって、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-482-QINU である,
数列UNIQ1bca300124cae061-MathJax-483-QINUを得る。
この数列が元の数列の部分列であり、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-484-QINU
であることは明らかである。
(注)2つの部分区間のどちらも無限個の項を含むときは、どちらの部分区間を採用してもよい。

数列が収束するための条件を求めるためには、コーシー列という概念が必要になる。
定義
実数列UNIQ1bca300124cae061-MathJax-485-QINUがコーシー列(または基本列)とは
任意のUNIQ1bca300124cae061-MathJax-486-QINU に対して、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-487-QINU が存在して、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-488-QINU ならば UNIQ1bca300124cae061-MathJax-489-QINU となること。

定理3
(1)実数列 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-490-QINU がコーシー列ならば、収束する。
(2)逆に、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-491-QINU が収束するならば、コーシー列である。
証明
(1)を証明する。
ⅰ)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-492-QINU がコーシー列ならば、有界である。
∵ コーシー列なので、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-493-QINU のとき、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-494-QINU が存在して、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-495-QINU ならば UNIQ1bca300124cae061-MathJax-496-QINU 
故に、この数列の全ての項は、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-497-QINUとUNIQ1bca300124cae061-MathJax-498-QINU の間にある。
ⅱ)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-499-QINU がコーシー列ならば、収束する。
∵ 
数列がコーシー列なので,
任意の正数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-500-QINU に対して、ある自然数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-501-QINU が存在して、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-502-QINU ならば、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-503-QINU
また、コーシー列は有界なので、定理2から、収束する部分列 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-504-QINU を持つ。
この極限値を UNIQ1bca300124cae061-MathJax-505-QINU とおくと、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-506-QINU を満たす或る番号 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-507-QINU が定まって、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-508-QINU なる任意のkに対して
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-509-QINU
すると任意の UNIQ1bca300124cae061-MathJax-510-QINU に対して、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-511-QINU
故に、元の数列は UNIQ1bca300124cae061-MathJax-512-QINU に収束する。
(2)の証明は簡単なので、略す。 証明終わり。

収束に関連するさらなる情報は下記を参照のこと。

 定理の応用;ネイピア数 e 

次の命題は、高等学校数学III/微分法(ウィキブックス)では証明せず利用しているものである。

命題
数列 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-513-QINU は、
2より大きく3より小さい実数 e に収束する。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-514-QINU
この e をネイピア数と呼ぶ。

練習問題
上の命題を証明してください。
ヒント;
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-515-QINU を2項展開して、nとともに単調に増大すること、
常に2と3の間の実数であることを示せばよい。

解答は、8.3 8章の付録の 問の解答


 関数とその連続性

関数の定義

ある範囲内の任意の数値をとりえる文字を変数という。
2つの変数x、yがあって、xの値を定めれば、ある規則により、yの値が決まるようになっているとき、
yはxの関数といい、
xにより決まるyの値を、 関数記号 f,g などを用いて、y=f(x) ,y=g(x) などと書く。
変数xは独立変数、yは従属変数という。

実は、或るものに何かを対応させるという操作は社会に満ち溢れてる。
人々に名前を付ける、あるスーパーで売っている各食品に100g当たりの価格やカロリー量を対応させて表示する等。
そこで広くこうした場合にも対応できるように、上記の関数の概念を拡張する。
定義
2つの非空の集合A、Bを考える。
集合Aの非空の部分集合 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-516-QINU の各要素に対して、
集合 B の一つの要素を定める規則を関数という。
この規則により  UNIQ1bca300124cae061-MathJax-517-QINU の任意の要素 a に対応するBの要素bを、
この規則を表す関数記号(例えば)fを用いて、b=f(a) と表す(注1参照のこと)。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-518-QINU を関数fの定義域、Bを関数fの値域(注2参照)という。
スーパーの例では、そのスーパーで扱っている商品の種類の集合をAとし、
食品という商品の部分集合を UNIQ1bca300124cae061-MathJax-519-QINU 
各食品に100g当たりのエネルギーを対応させる規則を、
100gあたりのカロリー関数f、
値域Bは自然数の集合(円)とすればよい。

(注1)この定義は若干不明瞭である。厳密には、
関数fは、直積集合 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-520-QINU の部分集合 f であって、
任意の UNIQ1bca300124cae061-MathJax-521-QINU に対して、唯一のB の要素 b が存在して、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-522-QINU を満たすものと定義する。
この唯一のbのことを、f(a) と書く。
(注2)本によっては 値域をBの部分集合 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-523-QINU で定義することもあるので注意が必要である。 

開集合と閉集合

関数の連続性

(1) 定義域が全空間に等しい関数の連続性
定義域が、n次元実空間 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-524-QINU に一致する関数を考える。
実数値関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-525-QINU がある点 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-526-QINUで連続であるとは、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-527-QINUがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-528-QINU に限りなく近づくならば、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-529-QINU が UNIQ1bca300124cae061-MathJax-530-QINU に限りなく近づく
ことを言う。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-531-QINUと記す。

これはイプシロン-デルタ論法(ε-δ論法)を用いれば次のように定式化できる。
任意の(小さな)正の数 ε 与えられたとき、
(小さな)正の数 δ をうまくとってやれば、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-532-QINU と δ 以内の距離にあるどんな UNIQ1bca300124cae061-MathJax-533-QINU に対しても、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-534-QINU と UNIQ1bca300124cae061-MathJax-535-QINU の差が ε より小さくなる。
(2) 定義域Dが全空間UNIQ1bca300124cae061-MathJax-536-QINU の真の部分集合である関数の連続性
定義
D を n次元空間UNIQ1bca300124cae061-MathJax-537-QINU の部分集合、
関数fを、定義域Dの実数値関数とする。
関数fが、点 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-538-QINU で連続とは
Dの中の点UNIQ1bca300124cae061-MathJax-539-QINUがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-540-QINU に限りなく近づくならば、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-541-QINU が UNIQ1bca300124cae061-MathJax-542-QINU に限りなく近づく
ことを言う(注参照)。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-543-QINU と記す。
関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-544-QINU が連続であるとは、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-545-QINU のすべての点で連続であることを言う。

(注)ε-δ論法を用いれば次のように述べることができる。
任意の正数εに対して、ある正数δが存在して、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-546-QINU と δ 以内の距離にあるどんなDの中の点UNIQ1bca300124cae061-MathJax-547-QINU に対しても、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-548-QINU と UNIQ1bca300124cae061-MathJax-549-QINU の差が ε より小さくなる。

連続関数は多くの重要な性質を持つ。
その一つを紹介する。
命題
有界閉区間 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-550-QINU 上で連続な関数fは、この上で最大値と最小値をとる。

 一変数の実数値関数とベクトル値関数の微分

このテキストを理解するための必要最小限のことを記述する。
以下の文献も必要に応じて参考にしてください。
一冊では不十分なので色々あげておく。

 実数値関数の微分

実数の開区間UNIQ1bca300124cae061-MathJax-551-QINU上で定義された実数値関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-552-QINUを考える。
定義;微分可能性
関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-553-QINUがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-554-QINUで微分可能であるとは、極限
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-555-QINU
が存在することである。
この時UNIQ1bca300124cae061-MathJax-556-QINUをUNIQ1bca300124cae061-MathJax-557-QINUのUNIQ1bca300124cae061-MathJax-558-QINUにおける微分係数あるいは導値といい、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-559-QINU
などと書く。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-560-QINUの各点でUNIQ1bca300124cae061-MathJax-561-QINUが微分可能であるとき、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-562-QINUは微分可能関数(あるいは 微分可能)という。
この時、任意のUNIQ1bca300124cae061-MathJax-563-QINUに対して、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-564-QINUが定まるので、
関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-565-QINUが定まる。これをUNIQ1bca300124cae061-MathJax-566-QINUのUNIQ1bca300124cae061-MathJax-567-QINU(derivative)という。
命題
関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-568-QINU が微分可能ならば、連続である。

 微分係数の意味

(1)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-569-QINUは、区間UNIQ1bca300124cae061-MathJax-570-QINUにおける関数値の平均変化率である。
その極限である微分係数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-571-QINUは、関数値のUNIQ1bca300124cae061-MathJax-572-QINUにおける瞬間的な変化率と考えられる。
(2)2次元空間(平面のこと)に直交座標座標系UNIQ1bca300124cae061-MathJax-573-QINUをいれ、
関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-574-QINUのグラフUNIQ1bca300124cae061-MathJax-575-QINUを書く。
すると、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-576-QINUが存在することは、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-577-QINUにおいてグラフUNIQ1bca300124cae061-MathJax-578-QINUが接線をもつことと同等であり、
接線の方程式は
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-579-QINUである。
これは、接線の定義からただちに分かる。
(3)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-580-QINUを零に近づけていったときの極限の意味をさらに深めるため
微分可能の定義を、それと同等の別の表現に変換しよう。
(1)式の右辺の定数を左辺に移行すると
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-581-QINU
次に、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-582-QINU
という、変数hの関数を定義する。
すると関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-583-QINUがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-584-QINUで微分可能で、微分係数がUNIQ1bca300124cae061-MathJax-585-QINUである必要十分条件は
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-586-QINU
である。
(2)式を変形すると
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-587-QINU
ゆえに次の命題が証明できた。
命題;
次の4つの条件は同等である。
1)関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-588-QINUはUNIQ1bca300124cae061-MathJax-589-QINUで微分可能で、微分係数はUNIQ1bca300124cae061-MathJax-590-QINUである
2)関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-591-QINUは、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-592-QINU
と表現できる。
ここで、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-593-QINUは
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-594-QINU
を満たす関数
3)関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-595-QINUは、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-596-QINU
と表現できる。
ここで、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-597-QINUは
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-598-QINU
を満たす関数。ランダウの記号では、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-599-QINU
3') 関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-600-QINUは、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-601-QINUの近傍の点UNIQ1bca300124cae061-MathJax-602-QINUで UNIQ1bca300124cae061-MathJax-603-QINU
ここで、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-604-QINUは
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-605-QINU
を満たす関数
証明
条件1)から条件2)はすでに説明した。
条件2)から条件3)は、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-606-QINU と置けば良い。
条件3)から条件1)は容易に導ける。

この定理の3)あるいは4)により、
「関数がUNIQ1bca300124cae061-MathJax-607-QINUで微分可能であり、微分係数がcであること」は、
「この関数がUNIQ1bca300124cae061-MathJax-608-QINUの近傍の点UNIQ1bca300124cae061-MathJax-609-QINUで直線UNIQ1bca300124cae061-MathJax-610-QINUで近似でき、
誤差UNIQ1bca300124cae061-MathJax-611-QINUが,
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-612-QINUをUNIQ1bca300124cae061-MathJax-613-QINUに近づけていくとき、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-614-QINUより高次で0に収束する(注参照)
ことと同等であることが分かる。
(注)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-615-QINU

命題の系;関数がUNIQ1bca300124cae061-MathJax-616-QINUで微分可能であれば、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-617-QINUで連続である。
証明;命題の2)を用いると、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-618-QINU
この式から、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-619-QINU
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-620-QINUなのでUNIQ1bca300124cae061-MathJax-621-QINU。
ゆえに、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-622-QINU
これは、関数がUNIQ1bca300124cae061-MathJax-623-QINUで連続であることの定義そのものである。

 導関数の性質

UNIQ1bca300124cae061-MathJax-624-QINUを開区間とする。
定理1(線形性)
f、gをI上で定義された微分可能な実数値関数で、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-625-QINUは任意の実数とする。
それらの線形結合関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-626-QINUは微分可能で
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-627-QINU

定理2 (積の導関数)
2つの関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-628-QINUがI上で微分可能ならば、それらの積 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-629-QINU もI上で微分可能で
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-630-QINU
定理3(商の導関数)
2つの関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-631-QINUがI上で微分可能とする。すると、
(1)UNIQ1bca300124cae061-MathJax-632-QINU はIに含まれる開集合となる。
(2)J上で定義されるそれらの商 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-633-QINU は微分可能であり、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-634-QINU
定理4 (合成関数の導関数)

これらの証明は、微分の定義式と極限の性質から容易に導ける。

を参照のこと。

 三角関数の導関数

  • UNIQ1bca300124cae061-MathJax-691-QINU
  • UNIQ1bca300124cae061-MathJax-692-QINU
  • UNIQ1bca300124cae061-MathJax-693-QINU

となる。

を参照のこと。

 対数関数の導関数 

UNIQ1bca300124cae061-MathJax-694-QINU

特にUNIQ1bca300124cae061-MathJax-695-QINUのとき、

UNIQ1bca300124cae061-MathJax-696-QINU

eを底とする対数を自然対数という。
数学では、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-697-QINUのeを省略してlog xと書く。
数学以外の分野では、常用対数と区別するために、ln xが用いられることもある。

 逆三角関数の導関数

  • UNIQ1bca300124cae061-MathJax-698-QINU
  • UNIQ1bca300124cae061-MathJax-699-QINU
  • UNIQ1bca300124cae061-MathJax-700-QINU

となる。

導出

 平均値の定理

平均値の定理(へいきんちのていり、英: mean-value theorem)または有限増分の定理とは、
実函数に対して有界な領域上の積分に関わる大域的な値を、微分によって定まる局所的な値として実現する点が領域内に存在することを主張する。
平均値の定理にはいくつかバリエーションがあるが、単に 「平均値の定理」 と言った場合は、ラグランジュの平均値の定理と呼ばれる微分に関する平均値の定理のことを指す場合が多い。

平均値の定理は微積分学の他の定理の証明(例えば、テイラーの定理、微分積分学の基本定理)にしばしば利用される、大変有用なものである(ウィキペディア;平均値の定理 より)。

 ロルの定理

平均値の定理の準備として、ロルの定理を用いる。
この定理自体も有用である。

 平均値の定理

 テイラー展開とテイラーの定理

微分可能な関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-635-QINU の導関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-636-QINU が微分可能ならば、
その導関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-637-QINU が考えられる。
これをfの2階の導関数という。
例えば、変数tの関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-638-QINU が時刻tの質点の位置とすると、
その導関数は速度、2階導関数は加速度を表すことを第2章の力学で学んだ。
さらに高階の微分が可能な関数を考え、その性質を考察しよう。

 テイラー展開とテイラーの定理

微分可能な関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-639-QINU の導関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-640-QINU が微分可能ならば、
その導関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-641-QINU が考えられる。
これをfの2階の導関数という。
例えば、変数tの関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-642-QINU が時刻tの質点の位置とすると、
その導関数は速度、2階導関数は加速度を表すことを第2章の力学で学んだ。
さらに高階の微分が可能な関数を考え、その性質を考察しよう。

 テイラー展開とテイラーの定理

テイラー展開、テイラー級数についての入門書は

より高度なテイラーの定理などは以下の記事を。但し証明はない。

 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-643-QINU級の関数

UNIQ1bca300124cae061-MathJax-644-QINU上の関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-645-QINU が連続的微分可能(continuously differentiable)であるとは,
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-646-QINU上で導関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-647-QINU が存在して、しかもUNIQ1bca300124cae061-MathJax-648-QINU がUNIQ1bca300124cae061-MathJax-649-QINU上で連続であることをいう。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-650-QINU上で連続的微分可能である関数をUNIQ1bca300124cae061-MathJax-651-QINU級関数という。

 ベクトル値関数の微分

実数の開区間UNIQ1bca300124cae061-MathJax-652-QINU上で定義され,n次元の実ベクトル(UNIQ1bca300124cae061-MathJax-653-QINU)に 値をとる関数UNIQ1bca300124cae061-MathJax-654-QINUを考える。
この関数の微分可能性は、実数値関数の微分と同じように定義される。

定義;ベクトル値関数の微分可能性
ベクトル値関数 UNIQ1bca300124cae061-MathJax-655-QINU が、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-656-QINU で微分可能とは、
あるn次元ベクトル UNIQ1bca300124cae061-MathJax-657-QINU が存在して
ユークリッド・ノルムのもとで
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-658-QINU
となること。
言い換えると
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-659-QINU
(注)ベクトル UNIQ1bca300124cae061-MathJax-660-QINU のユークリッドノルムとは、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-661-QINU
のことで、2ーノルムとも呼ばれる。
任意のp-ノルム UNIQ1bca300124cae061-MathJax-662-QINU の等価性から
極限は、どのp-ノルムでとっても、等価である。
本テキストの「8.1 平面と空間のベクトル」の 「1.4.3 一般のノルムの定義とノルムの同等性」 を参照のこと。




導関数の線形性の性質も成り立つ。

 ベクトル値関数の微分とその成分関数の微分の関係

関数値UNIQ1bca300124cae061-MathJax-663-QINUはUNIQ1bca300124cae061-MathJax-664-QINUの要素なので
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-665-QINU
と表示できる。
するとUNIQ1bca300124cae061-MathJax-666-QINUのn個の成分関数
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-667-QINU
が得られる。
命題;
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-668-QINUがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-669-QINUで微分可能UNIQ1bca300124cae061-MathJax-670-QINUUNIQ1bca300124cae061-MathJax-671-QINUがUNIQ1bca300124cae061-MathJax-672-QINUで微分可能。
この時、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-673-QINU

 ベクトル積の微分

命題
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-674-QINU と UNIQ1bca300124cae061-MathJax-675-QINUは、開区間I上で定義され、 微分可能なベクトル値関数とする。すると、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-676-QINU は微分可能で、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-677-QINU 証明
すでにこのテキストで紹介した、ベクトル値関数の微分の定義
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-678-QINU UNIQ1bca300124cae061-MathJax-679-QINU (1)  
を用いて証明する。
この極限が存在し、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-680-QINU
になることを示せば命題は証明できたことになる。
極限の計算が進むよう、右辺の式の分母は変形しよう。
関数の積の微分公式の証明と同じ技巧を用いる。
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-681-QINU  
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-682-QINU  
ベクトル積の命題3を利用すると、 
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-683-QINU

この式を式(1)の右辺の分子の項に代入し整頓すると
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-684-QINU  
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-685-QINU
ベクトル積の命題4を使い、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-686-QINU
極限の命題を使って、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-687-QINU
式中の極限は、UNIQ1bca300124cae061-MathJax-688-QINUが、微分可能なので存在し、
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-689-QINU
UNIQ1bca300124cae061-MathJax-690-QINU

個人用ツール