事業計画/現実世界における経営

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現実世界における経営

一般人がはじめて企業を起こし、経営を成功させようとする場合、注意しなければならないことがいくつかある。


1.経営の第一歩は単純である。 

例えば農家の主婦が道端の畑に小屋を置き、そこで採れた農作物を並べ、無人で販売していることがある。 代金は買う人の良心にまかせて、傍らの箱に入れてもらう。

このような販売法はもっとも単純な経営であり、たいした技術や学問はいらない。 

このことが個人が起業する場合、思い起こさなくてはいけない第一の要諦である。

大学などで教える経営学をあまり信用してはならない。肝心の大学の教授達自身が実際の経営に携わったことが無い場合が多く、いわゆる机上の空論を教えるにすぎないといえる。


2.商売のパートナーとの強い信頼関係を築け。

商売は騙しあいだと思っている人が結構多い。しかし長い間商売を続けている人たちは そう考えてはいないだろう。 世界が動乱にあっているときも、商売のパートナーの方が 親戚や国家より信頼しなければいけない、と考えている商人もいる(日本がアメリカと戦争ををし、2歳の著者の町が米軍の空襲にあったとき、父の商売相手のいなかの親戚の家に疎開させてもらい、一家の命が助かった。 著者の父は成長した著者によくこのことを話していた)。

こういうことは経営学の教科書には書かれていない。企業が成長し大きくなると、そのような信頼関係は若い経営者達に忘れられがちなことである。

中国の華僑の人々の考えかたなどが参考になる!


3.詐欺的な人々に注意

さきほどのことと正反対の事実のように見えるが、簡単に人を信頼してはいけない。

初めて商売を始めようとする人の周りには、詐欺的な人々が集まってきて何とかその人を騙そうとするのも事実である。 その手口はここに書ききれないほど多様である。詐欺的な人は自分自身をも騙して自分自身は善人であると思い込んでいることも 多く、そういう人たちに騙されないようにするのは至難である。結局回りにアドバイスをくれる信頼できる人がいるか、自分の教養が 十分にあるか、話の筋道を理解して論理的に真偽を判断できるか、といったことが騙されないための要点になる。

けれど失敗を0にして商売を成功させるのはまず不可能と考え、失敗しても破綻しないような心構えが必要である。 だからこそ数少ない信頼できる相手を大切にしなければけない。 そういう人に運良く出会えるかどうか、は本人の生き方や 回りの人々が作る環境などが影響するのである。


関連項目

演習課題

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