物理/☆☆線形代数
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内積と呼ぶKの元$(x,y)$ が定まり、次の性質を持つとき、 | 内積と呼ぶKの元$(x,y)$ が定まり、次の性質を持つとき、 | ||
'''計量線形空間'''(metric linear space)あるいは'''内積空間'''(inner product space)という。<br/><br/> | '''計量線形空間'''(metric linear space)あるいは'''内積空間'''(inner product space)という。<br/><br/> | ||
- | (1)$ | + | (1)$(x,y_1+y_2)= (x,y_1) + (x,y_2) $ <br/> |
- | $\qquad | + | $\qquad \ (x_1+x_2,y )= (x_1,y) + (x_2,y) $ <br/> |
$(2)\ (cx,y) = c(x,y), \qquad (x,cy) = \overline{c}(x,y)$<br/> | $(2)\ (cx,y) = c(x,y), \qquad (x,cy) = \overline{c}(x,y)$<br/> | ||
$(3)\ (x,y) = \overline{(y,x)}$ <br/> | $(3)\ (x,y) = \overline{(y,x)}$ <br/> | ||
- | $(4)\ (x,x) \in {\bf R},\ (x,x)\geq 0$ <br/> | + | $(4)\ (x,x) \in {\bf R},\ (x,x)\geq 0, $ <br/> |
- | $\qquad | + | $\qquad \ (x,x)=0 \Leftrightarrow x=0 $ <br/> |
== 固有値と固有ベクトル== | == 固有値と固有ベクトル== |
2018年5月20日 (日) 15:26時点における版
目次 |
線形代数
線形空間
線形空間
線形空間の基底と次元
線形部分空間
線形写像とその行列表現
線形写像の定義
自己共役写像、正規写像、ユニタリ写像
線形空間の基底と線形写像の行列表現
計量線形空間
定義
K上の線形空間Vの任意の2元$\ x,\ y\ $に対して
内積と呼ぶKの元$(x,y)$ が定まり、次の性質を持つとき、
計量線形空間(metric linear space)あるいは内積空間(inner product space)という。
(1)$(x,y_1+y_2)= (x,y_1) + (x,y_2) $
$\qquad \ (x_1+x_2,y )= (x_1,y) + (x_2,y) $
$(2)\ (cx,y) = c(x,y), \qquad (x,cy) = \overline{c}(x,y)$
$(3)\ (x,y) = \overline{(y,x)}$
$(4)\ (x,x) \in {\bf R},\ (x,x)\geq 0, $
$\qquad \ (x,x)=0 \Leftrightarrow x=0 $
固有値と固有ベクトル
2次形式と2次曲線の分類
ジョルダンの標準形
単因子に基ずく方法
幾何学的方法
我々の住む空間の数学的公理化
今までの議論をもとに、我々の住む空間の数学的な定義を与える(注参照)。
まずn次元内積空間の定義を与え、この空間の簡単な性質について説明する。
これは、空間のある点からみた他の点を、その方向と距離で定める時に必要になる。
これをもとにして我々の住む空間の数学モデルであるユークリッド空間の公理を与える。
この空間のなかに
直線、平面、長さや角度、平面の向きの定義を行い、その基本的性質を示す。
これを進めると、ユークリッド幾何学が建設できる。
我々の住む空間は3次元だが、数学的には何次元の場合も同じように扱えるので、
以下ではn次元空間で説明する($(n\in \{0\} \cup \bf{N}$)。
参考文献
斎藤正彦 線形代数入門 東京大学出版会
ユークリッド空間
定義
Sを非空の集合、Vをn次元内積空間とする。