Loading [MathJax]/jax/output/HTML-CSS/jax.js

物理/運動量と力学的エネルギー保存則

提供: Internet Web School

UNIQ72dded735e18ec97-MathJax-2-QINU2 による版

物理運動量と力学的エネルギー保存則

目次

[非表示]

運動量と力学的エネルギー保存則

質点や質点の集まりの運動を調べるときに有用な
各種の保存法則が、運動の法則から導かれる。
導出の仕方が理解できると、力学への理解が深まる。
下記の記事以外にも、導出法をインターネット検索して調べ、よく考えよう。

運動量と力積 (momentum or linear momentum and Impulse)

質点に力F(t)が作用しているとする。
運動の第2法則F(t)=dp(t)dt の両辺を
時間に関してt1から t2まで積分してみよう。ここでp(t)=mv(t)は質点の運動量。
すると、
t2t1F(t)dt=p(t2)p(t1)
となる。
質点に作用する力を時間で積分したt2t1F(t)dtを力積と呼ぶ。
力積は、運動量の変化に等しい。

n個の質点を持つ質点系の運動量は、各質点の運動量の和で定義する。
この場合にも質点系への力積は質点系の運動量の変化に等しいことが、
運動の第2法則から導ける。

運動量保存則( law of conservation of momentum )

質点の場合、外力がなければ、その運動量は保存される(一定である)。
質点系(質点の集まり)の場合でも、質点系に作用する外力のベクトル和が零ならば、
内力(質点系内の質点間に働く力)があっても、運動量が保存されることが示せる。(注)
これを運動量保存則とよぶ。

(注)質点系の各質点の位置をri、質量をmiとし、
質点mi に作用する外力をfi
mi に、質点系の他の質点mjから作用する内力をfijとする(i,j=1N)。
すると、各質点に対して、運動の第2法則により、
dpi(t)dt=fi+jifij 
各ベクトルを自由ベクトルとみなして,上の式をi=1Nについて加え合わせると、
ifi=0fij+fji=0(作用反作用の法則)なので、
ddtipi(t)=0
が得られる。ゆえに、ipi(t)は保存される。

運動エネルギー(kinetic energy)

運動エネルギーを学ぶ前に仕事とエネルギーについて理解しよう。

仕事とは何か

エネルギーとは何か


運動量と力学的エネルギー保存則

質点や質点の集まりの運動を調べるときに有用な
各種の保存法則が、運動の法則から導かれる。
導出の仕方が理解できると、力学への理解が深まる。
下記の記事以外にも、導出法をインターネット検索して調べ、よく考えよう。

運動量と力積 (momentum or linear momentum and Impulse)

質点に力F(t)が作用しているとする。時間とともに変化しても良いことに注意。
運動の第2法則F(t)=dp(t)dt の両辺を
時間に関してt1から t2まで積分してみよう。ここでp(t)=mv(t)は質点の運動量。
すると、
t2t1F(t)dt=p(t2)p(t1)
となる。
質点に作用する力を時間で積分したt2t1F(t)dtを力積と呼ぶ。
力積は、運動量の変化に等しい。

n個の質点を持つ質点系の運動量は、各質点の運動量の和で定義する。
この場合にも質点系への力積は質点系の運動量の変化に等しいことが、
運動の第2法則から導ける。

運動量保存則( law of conservation of momentum )

質点の場合、外力がなければ、その運動量は保存される(一定である)。
質点系(質点の集まり)の場合でも、質点系に作用する外力のベクトル和が零ならば、
内力(質点系内の質点間に働く力)があっても、運動量が保存されることが示せる。(注)
これを運動量保存則とよぶ。

(注)質点系の各質点の位置をri、質量をmiとし、
質点mi に作用する外力をfi
mi に、質点系の他の質点mjから作用する内力をfijとする(i,j=1N)。
すると、各質点に対して、運動の第2法則により、
dpi(t)dt=fi+jifij 
各ベクトルを自由ベクトルとみなして,上の式をi=1Nについて加え合わせると、
ifi=0fij+fji=0(作用反作用の法則)なので、
ddtipi(t)=0
が得られる。ゆえに、ipi(t)は保存される。

運動エネルギー(kinetic energy)

運動エネルギーを学ぶ前に仕事とエネルギーについて理解しよう。

仕事とは何か

エネルギーとは何か


力が変動したり、物体の移動が曲線であるときの仕事

物体に力 Fを作用させ、
直線的に P から Q に変位させるとき、力のなした仕事 W は、
内積 を用いて、
W=FPQ 
で表せる。内積については

万有引力や電磁気力などの力は物体の位置により向きや大きさを変える。
また、物体がさまざまな理由で運動を拘束され直線的に動けないときもある。
こうした場合、力のなす仕事をどのように決めたらよいだろうか。
運動の軌跡(向きつき曲線C)を細かく区切ってn個の小部分に分けると、
この小部分では力はほぼ一定で、
しかも形状は線分に近い。
そこで、
i番目の小部分上で、力を一定値Fniで近似し、
i番目の小部分を向きつき線分Pni1Pniで近似する。
すると、この小部分の移動で力のなした仕事は
Wni=FniPni1Pni 
で近似できる。
これをすべて加えた
Wn=ni=1Wni
は、力のなした仕事の近似値を与えると考えられる。
そこで、分割数nをどんどん増やし、
小部分を細かくしていったときの極限
W=limnWn
を力のなす仕事と定義する。
この極限が存在するとき、
F(x)は、曲線Cに沿って線積分可能といい、
その極限をCF(x)dxと書く。
軌跡Cが連続で、
力が場所とともに連続的に変化したり、不連続点が有限個であるとき、
Cに沿って線積分可能であることが証明できる。
線積分については以下を参照のこと。

積分路が直線である場合、通常の積分の議論に還元される(注参照)。
このケースの積分可能性の厳密な証明は、「付録 可積分条件」で与えてある。

運動エネルギー

運動している粒子は、止めるのに力を加える必要があり、
何らかのエネルギーを持っていると考えられる。
止まった段階ではこのエネルギーは零になるので、
運動している粒子の持つエネルギーと、止めるのに使った力のなした仕事の和が零になると考えてよいだろう。
そこで、運動している粒子の持つエネルギーは、
止めるの使った力のなした仕事にマイナスを付けたものと推察できる。
質量mの粒子が速度vで運動しているとき、これを止めるのに必要な仕事を求めてみる。
速度方向をx軸とする座標Oxをとる。
力が作用しなければ、粒子はx軸の上をx正方向にむかって、速さv:=vで等速直線運動を続ける。
この粒子が原点を通過する瞬間(t=0)から、x軸の負方向に力F=ff>0を、止まるまで与え続ける。
運動方程式は
md2dt2x(t)=f (1),
ここで、x(0)=0,v(0)=v(初期条件)(2)(1)mv(t):=\frac{d}{dt}x(t)\frac{d}{dt}v(t)=-\frac{f}{m}(2)vv(t)=-\frac{f}{m}t+v \qquad \qquad (3)t_1=\frac{mv}{f}\frac{d}{dt}x(t)=-\frac{f}{m}t+v \qquad (4) (2)(4)x(t)=-\frac{f}{2m}t^2+vt \qquad (4) x(t_1)=-\frac{f}{2m}{t_1}^2+vt_1=\frac{mv^2}{2f}W_{-f}=-f \frac{mv^2}{2f}=- \frac{mv^2}{2}m\vec v\frac{mv^2}{2}[[wikipediaja:|]][[wikipedia:Kineticenergy|Kineticenergy]]inEnglish===workenergytheorem)===FPQ\frac{1}{2}mV(Q)^2 - \frac{1}{2}mV(P)^2 W(=FPQ)PQ[[wikibooksja:I|]][[wikipedia:Kineticenergy|Kineticenergy]]inEnglish========== \vec{F} PQ(conservativeforce)QP potentialenergy) \vec{F} -\vec{F}+\delta QP>-\vec{F} \vec{F} -\vec{F} \vec{F} \delta 沿 \delta [[wikipediaja:|]][[wikipediaja:|]][[wikipedia:Potentialenergy|Potentialenergy]]inEnglish====  ====\vec{F_{A}(B)} \vec{P_{A}}, \vec{P_{B}} \vec{F_{A}(B)} =f(||\vec{P_{B}}- \vec{P_{A}} ||) \times (\vec{P_{B}}-\vec{P_{A}})/||\vec{P_{B}}- \vec{P_{A}} || <f \vec{F_{A}(B)} >B沿 P_0=P,P_1,\ldots,P_n=Q  P_0 P_1 P_{0}' P_0 P_1 (P_0,P_{0}') [P{0}',P_1 ] P_1 P_2 (P_1,P_{1}') [P_{1}',P_2 ] P_{n-1} P_{n}=Q (P_{n-1},P_{n-1}') $$と線分[P_{n-1}',P_n]$で近似する。 等分数nを大きくすると、この近似経路にそって移動する時の力のなす仕事は、経路Cに沿った移動の仕事と殆ど同じになり、\lim_{n \to \infty}$のとき一致する。
近似経路のうち質点Aを中心とする円弧を動く時の力のなす仕事は、零となる(力の方向が2質点を結ぶ直線方向の引力あるいは斥力なので、移動経路と常に直交するから)。
次に、近似経路のうち、質点Aを通る直線上を動く経路の仕事を計算しよう。

線分[P_{i-1}',P_i ],i=1,2,,,nlに含まれる線分に、次のように移し替える。
ⅰ)質点Aを中心とし点P_ilとの交点を P_{i},i=1,2,,,nP0=P とおく。 ⅱ)線分[P_{i-1}',P_i ],i=1,2,,,nl上の線分[P_{i-1},P_{i} ],i=1,2,,,n[Pi1,Pi]での移動にさいして力のなす仕事は、線分[P_{i-1},P_{i} ][P,Pn]にそって移動するとき、力のなす仕事に等しい。(証明終わり)

問:質点Aを固定する。この質点が他の質点に及ぼす重力は保存力であることを確かめてください。

 ポテンシャルから力を求める方法 

保存力\vec{F}ϕが既知の時、\vec{F}ϕから求めることができる。
Q点を原点とする直交座標系を1つ固定する。この力で、質点を 位置ベクトル\vec{r}r+(Δx,0,0) の点まで動かす時(\Delta_{x}F(r)で近似できる)、力のする仕事は、ほぼ \vec{F}_{x}(\vec{r})\Delta_{x}ϕ(r)+Fx(r)Δxは、質点を原点から位置ベクトル\vec{r}r+(Δx,0,0) の点まで動かす時の、力のなす仕事になるので、保存力であることから、\phi(\vec r+(\Delta_{x},0,0))ϕ(r+(Δx,0,0))ϕ(r)+Fx(r)Δx
故に \lim_{\Delta_{x} \to \0}\frac{\phi(\vec r+(\Delta_{x},0,0))-\phi(\vec r)}{\Delta_{x}}=\vec{F}_{x}(\vec{r})limΔy\0ϕ(r+(0,Δy,0))ϕ(r)Δy=Fy(r);力のy成分。
\lim_{\Delta_{z} \to \0}\frac{\phi(\vec r+(0,0,\Delta_{z}))-\phi(\vec r)}{\Delta_{z}}=\vec{F}_{z}(\vec{r})===(kineticenergyandconservationofkineticenergy)===[[wikipediaja:|]][[wikipedia:Kineticenergy|Kineticenergy]]inEnglishW=\vec{F}\cdot\vec{PQ} \vec{PQ}\vec{F}\vec{Fc}\vec{Fo}W=(\vec{Fc}+\vec{Fo})\cdot\vec{PQ}=\vec{Fc}\cdot\vec{PQ} +\vec{Fo}\cdot\vec{PQ}=P(U(P)-U(Q))+\vec{Fo}\cdot\vec{PQ}W=\frac{1}{2}m{V(Q)}^2-\frac{1}{2}m{V(P)}^2\left(\frac{1}{2}m{V(Q)}^2+U(Q)\right)-\left( \frac{1}{2}m{V(P)}^2+U(P)\right)=\vec{Fo}\cdot\vec{PQ}\vec{Fo}\frac{1}{2}m{V(Q)}^2+U(Q)=\frac{1}{2}m{V(P)}^2+U(P)(力学エネルギー保存則)が得られる。 
もっと知りたい方は次をどうぞ。
*[[wikipedia_ja:力学的エネルギー保存の法則|ウィキペディア(力学的エネルギー保存の法則)]]
*[[wikipedia:Conservation_of_energy#Mechanics|ウィキペディア(Conservation_of_energy#Mechanics)]] in English
  
エネルギー保存則は物理学のなかで最も基本的な原理です。 
熱エネルギーも含めたもっと一般的なエネルギー保存則は、後の章で学びます。

==保存則の応用==
===衝突の問題===

====2質点の衝突====

====質点の壁との衝突====

==力学に必要な物理量(時間、距離、速度、加速度、質量、力)の単位と単位変換==
**[[wikipedia_ja:物理単位|ウィキペディア(物理単位)]]
**[[wikibooks:High School Physics/Si units |wikibooks(High_School_Physics/Si_units) ]] ,in English

===力学的エネルギーと力学的エネルギー保存則(kinetic energy and conservation of kinetic energy )===
力学的エネルギーは
*[[wikipedia_ja:力学的エネルギー|ウィキペディア(力学的エネルギー)]]
*[[wikipedia:Kinetic_energy|ウィキペディア(Kinetic_energy)]] in English
を見てください。 
仕事エネルギー定理の仕事量W(
=\vec{F}\cdot\vec{PQ} \vec{PQ}\vec{F}\vec{Fc}\vec{Fo}W=(\vec{Fc}+\vec{Fo})\cdot\vec{PQ}=\vec{Fc}\cdot\vec{PQ} +\vec{Fo}\cdot\vec{PQ}=P(U(P)-U(Q))+\vec{Fo}\cdot\vec{PQ}W=\frac{1}{2}m{V(Q)}^2-\frac{1}{2}m{V(P)}^2\left(\frac{1}{2}m{V(Q)}^2+U(Q)\right)-\left( \frac{1}{2}m{V(P)}^2+U(P)\right)=\vec{Fo}\cdot\vec{PQ}\vec{Fo}\frac{1}{2}m{V(Q)}^2+U(Q)=\frac{1}{2}m{V(P)}^2+U(P)$ (力学エネルギー保存則)が得られる。
もっと知りたい方は次をどうぞ。


エネルギー保存則は物理学のなかで最も基本的な原理です。
熱エネルギーも含めたもっと一般的なエネルギー保存則は、後の章で学びます。

保存則の応用

衝突の問題

2質点の衝突

質点の壁との衝突

力学に必要な物理量(時間、距離、速度、加速度、質量、力)の単位と単位変換

CAIテスト

個人用ツール