物理/電磁誘導と電磁波

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目次

「 5.5 電磁誘導と電磁波 」

 電磁誘導RT

電流が磁界を作ることを前章で学んだ。
逆に磁界は電流を作れるのではないか。
ファラデーは、こう考えて実験に取り組み、
遂に、重要な法則を発見した。

 ファラデーの実験と発見 

 ファラデーは、鉄の環に絶縁された導線を巻きつけてコイルを2つ作り、一方のコイル(コイル1と呼ぶ)に電流を流すと他方のコイル2に電流が流れるのではないか考えた。何故なら、コイル1の電流は鉄の輪に磁界を生み、コイル2は磁界の中に置かれることになるからである。鉄の輪では磁束が生じる。しかし実験を行うとコイル2に電流はながれなかった。多大な苦労の末、コイル1に電流を流し始める時と電流をきるときの一瞬だけコイル2に電流が流れることを発見した。この現象を相互誘導と呼ぶ。その後の実験で、空芯のコイルの中で磁石を動かしても電流が流れること、磁石を固定して導線の方を動かしても電流が流れることを発見。これらの事から、磁場の変化によって電場が生ずるという電磁誘導の法則を明らかにした。

 電磁誘導の法則 

RT;ウィキぺディア任せにしない。

 電磁誘導法則の応用 

電磁誘導の法則は発電機、誘導電動機、変圧器など多くの電気機器の動作原理となっている。

 発電機 

起電力を生む機器を発電機という。回路の中に発電機があれば、この起電力でおこる電界によって導線中の自由電子は力を受け、動き出し、電流が流れる。
磁石の2つの極のあいだでコイルを回転させると、コイルを貫く磁束が(向きも大きさも)変化するのでコイルに+、-をくりかえす起電力(交流起電力)が発生するので、交流発電機となる。
コイルを一定の速さで回転させると、三角関数状の起電力となり、狭義の交流電気を発生する発電機となる。  
コイルを固定し、磁石のほうを回転させてもコイルを貫く磁束が変化するので起電力が生じ、交流発電機となる。

コイル(あるいは磁石)を回転させるのに水力を使うのが水力発電機、水を暖め高温高圧で噴き出す水蒸気を使うのが、火力発電機や原子力発電機である。  

コイル(あるいは磁石)が半回転して起電力の向きが変わるとき、電流も逆に流れるように整流子をつけて、

自動的に交流発電機をつなぎかえると、電流は一方向に流れるので広義の直流発電機が得られる。 
発電機についての概説はウィキペディア(発電機)を参照のこと。

 変圧器

 電磁調理器 

 電磁波

変位電流(時間変化する電界のこと)は磁界を生む

電流はその周りに磁場をつくる(アンペールの法則)。
電流が変化すれば、発生する磁場も変化する。
するとファラデーの電磁誘導則から変動磁場の周辺に変動電場が発生。
変動電場はその周辺に変動磁場を作りだすのではないか、と推測される。
マクスウェルは、アンペールの法則を数式で表現すると、
成立しない等式になることを発見し、
正しい法則に修正した(アンペール・マクスウェルの法則。これについては少し難しい数学が必要なので大学で学ぶ)。
この法則によると次の事実が得られる。
時間変化する電場(変位電流と呼ぶ)は変動する磁場を発生させる。
実験による確認;高い周波数の交流電源にコンデンサーをつないで閉回路を作ると、
電荷はコンデンサーの2枚の極板の間を、この周波数で行ったり来たりする。
すると極板間の電界がこの周波数で激しく変動。
この時極板間にこの周期で変動する磁界が発生することが確かめられる。  

電磁波の発生

電磁誘導の法則とアンペール・マクスウェルの法則の両者から、
(電流を激しく変動させたりして)変動磁場を発生させると、
それによりその周辺に変動電場が発生し、
その変動電場が変動磁場を発生させ、
こうして次々と空間中を磁場と電場が伝搬していく。これを電磁波という。

電磁波の速さ

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